「くらー」
「なん」
「欲求不満なった」
今日も親が居ない、ということで名の家にお邪魔していつものようにじゃれていたら名はそんなことを言い出して俺にのしかかった。言うても欲求不満なるよう触ってたんは俺やねんけど。少し顔を赤くして俺を見る名の服に手を突っ込んで胸をいじると名は眉をよせてため息を漏らす。ほんまこいつかわええな。しっかしさっきからさらさらと髪の毛が顔を掠って痒い。その微妙な位置から引き寄せて抱きしめると、とくとくと心臓の音が聞こえた。あったかい。しばらく名を感じていたくてぎゅーっと抱きしめていると腕の中でもぞもぞ動いて大事な大事な名が抜け出してしもた。どないしたん?聞くと赤い顔で分かってるくせに。あ、その顔もめっちゃかわええ。
「名ちゃん」
「うっさい」
名はそっけなく答えてずるずると俺の上を下へ下へ移動するとベルトに手を掛けた。「舐める?」聞くと顔をしかめながら俺のズボンを下ろす。いつもは嫌がって触りもせんくせに名はトランクスの上からやわやわとちんこを揉んだ。少し、いや結構興奮して硬くなっていく。
「……名…」
「…ん」
「無理せんでええよ」
「む…無理とか、しとらんし!」
「可愛えー」
「うううるさいっ!」
顔を真っ赤にしてわたわたと慌てる名の頭を撫でようと思ったら直ぐさま押し返されベッドに逆戻り。ぼふっ、と枕に沈んだ。
「……」
「…名?」
「、ん…」
じっ、と俺の股間を見つめた後、トランクスを下ろした名は一呼吸置いてから先に唇をくっつけて、そのまま口の中に滑らせた。
「…ん…気持ちええよ…」
今度はと上体を起こすと名は視線をこっちに向けてちんこをじゅっと吸う。あ、それええ。
「…はぁ…、名……っ」
我慢汁が出たような気がして見ると名のぷるぷるした下唇に白い液体が少し付いててえろいことになっていた。更に汁を吸い出すみたいに先を吸われるとちんこが勝手にびくびくする。なんや俺、イきそうやんか。腰を少し前に突き出すと名は嫌そうな顔をして、そんな顔にも興奮した。やっぱ俺Sっ気強いななんて当たり前の再認識。そんな俺やから当然名にイかされるとかはプライド的な意味で色々アカンわけで。
「…名、っ、はぁ…ちょお…」
「ん…?」
「待ってや」
「……アカン」
「喉の奥までちんこ突っ込んで精液出すで」
「………やったらええやんかこの早漏ちんこ」
「………」
微妙にプライドに傷を負った俺は名の後頭部を押さえてちんこを奥まで突っ込んだ。咳込みそうな名を見て非情になりきれない俺はすぐに抜いて名の顔を伺うと目尻に涙が滲んでいている。良心がちょっと痛い。でもやっぱ興奮するのは仕方がない。
「早よ口開けやー」
「うー…もうせえへんもん…」
「ごめんて、もう奥まで入れへんから、な、」
「……」
閉じてしまった上下のつやつやした唇にちんこを押し付けるとにゅる、とそれが口の中へ入り込んだ。よしよし、頭を撫でると名は少し幸せそうな顔をしてやらしい音を立てながら舐める。ちゅ、とちんこの先を吸ってまた出し入れ。さっきよりいやらしく見えるその行為に限界が近付いてきた。
「……名、はぁ…っ、あかん、て…もう…」
「っ、ん、?」
「…ぁ…っ、出てまう……っ」
「ふ、」
「ほんま、口ん中出すで…っはぁ……、名、…、っ、」
「、…っ、!」
苦しさからか泣きそうに見える名が追い撃ちになって、興奮しきってしまった俺は思わず後頭部の髪の毛を掴んだ。顔を真っ赤にして頷く名に何回か腰を振って出し入れをすると絶頂感で頭がいっぱいになる。んんーっ絶頂。まじで、ほんまに。あー、まだ出てる。めっちゃええ。死ぬほどまずそうな顔をする名もええ。ちょっとかわいそうやけど。
「……………名」
「………」
「吐く?」
口を抑える名にティッシュを数枚掴んで差し出すけど名は下を向いて体を縮こまらせた。名?と再度呼びかけるけど返事は無い。流石に心配んなってきて、両肩を掴んでこっち向かすと名はあ、っと口を開いた。え、何?理解しきれず名に聞くと名は「飲んだ」と一言。
嬉しそうにへら、と笑う名がどうしようもなく愛しく思えて、ぎゅってしたら耳元で「くっそまずい」って聞こえた。ぶち壊しにも程があるわ。