memo | ナノ


うわああああ;;;;素敵お題…
これどっちもあてはまるでしょ!!どっちも言えないでしょ!!あああ悩む…!
…じゃあ僅差で男らしいレオ君がいつも先に言う方で妄想。へたれブンさん。

いつだって一歩遅い。気持ちは誰にも負けないしそれこそ付き合えるなんて夢にも思ってなくて、だからいざ付き合ってみると、あんなに当たり前に言えてた言葉が何一つでなくなる。
感謝の気持ち、懺悔の気持ち、愛してるという気持ち。スティーブンはそれまで平気で吐いてきた。言葉だけ、吐いてきたんだな、と自覚する。自分の思いなど何一つ乗せていなかったから、平気で吐けた。
いい大人が何をビビッてるんだと思う。だけど、本当に途方に暮れている。こんな思いは初めてだからだ。胸がぎゅっとなって喉がつぶれるのだ。口は開けど声は出ない。

溜まりに溜まった言えない想いがやっとこさ「すまない」の一言を生み出す。
それこそ搾り出すようにして、やっとこさ。聞こえるか聞こえないか。背中越しに小さく。臆病な大人が、なけなしの勇気で発した、謝罪の言葉。
レオは振り返って笑う。何を今更と笑う。「知ってますよ、全部、届いてますよ」
ああ、少年には一生敵わない。降参して告げる。「好きになってくれて、ありがとう」
心からの愛してるを。




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