おはなし 7/16 01:45

!5部終了後でみんな生存設定。フゴたんもいます。
!ギルガくんが大人になったよ!!
なんかこんなリア充みたらキラークイーン発動しそうになるよね!!!
















最近ナランチャが女の子から声をかけられるのが頻繁に多くなった。それは、きっとボクの勘違いではけしてない。

「ナランチャ!チャオ!」
「ねぇナランチャお茶していかない?」
「ちょっと!抜け駆けやめなさいよ!」
「うるさいわねペチャパイ!」
「なんですってこのデブ!」

「なぁ‥やめろって‥喧嘩はさぁ‥つぅかあっち行っててくんねぇかなぁ‥」

ナランチャの言葉に、群がっていた女の子たちは一斉に はーい、と返事を返すがここから一歩たりとも動こうとしない。女の子はこういう迫力と頑固強さがあるから少し怖い。

「‥‥‥‥」

通常、いつものボクはあまり感情を表さない方だけれども、今ばかりは右手で持つティーカップがカタカタと震えるほどの怒りが満ち溢れていた。

少しばかり、今の状況を説明しようと思う。

ナランチャはこの数ヶ月で更なる成長を遂げた。頭を除いてではあるが。
かなりの長身になり、今では彼が憧れてやまないブチャラティの身長ですら越している。
なにも、身長だけではない。これがボクが悩まされる最大の問題なのだ。

彼は、いきなりきた遅めの成長期と同時に、どうやらモテ期というのにも突入したらしい。

今まで童顔だった彼の顔は、今では大人の顔に変わっていた。
それも、どう頑張っても悪い要素が一つも探せないほど綺麗な顔立ちをしている。
プラス、彼の明るさや優しさ。これだけ揃えば彼がモテ始めるのも無理はない。だって、通りすがりの女性たちは皆必ず振り返る。
つまり彼は頭脳以外に対しては完璧なのである。
そんな彼を、見向きもしない女性は、ブチャラティに惚れ込んでいるトリッシュぐらいではないだろうか

体力も精神力も成長を遂げたナランチャは、戦闘においても素晴らしい出来映えをおさめていて、最近は大抵の戦闘任務は彼の元に向かう。
ボクの場合は逆で、スタンド故か、戦闘の任務は殆どと言っていいほど来なく、ジョルノがボスになってからは特にそうで、だいたいがデスクワークの任務だ。悪くいえばデスクワークの任務全てがボクの仕事である。こればかりは最近ストライキを起こそうと考え中である。

話がズレたがとりあえず、ボクと彼は最近任務も一緒になれなかったし、会う時間なんてそれこそ全然なかった。話したのは一週間前の電話ぐらいでだ。

「会いてぇからさ!日曜日、暇とってよ!」

なんて彼からの電話。
わかりましたはいはいしょうがないですね、と言って電話を切った直後急いでデスクワークを終わらせようと3日間寝なかったのは、彼と会うために頑張って任務を早く終わらせようとかそんなんじゃない。言っておくがそんなんじゃねーです。
その後、ジョルノが仕事追加したのをパープルヘイズで黙らせたとかまじそんなのボク知りません。

そして今日、約束通り待ち合わせをし、一緒にカフェで食事をしてたら、だ。


いつの間にか、ナランチャファンクラブ会員に囲まれていた。嗚呼ちくしょう、どうしてボクがこんな目にあわなければいけないのだろうか。

女の子たちはやたらとボディータッチが多い。今もナランチャの肩とか腕とか胸に押し付け‥‥ああもう耐えられない!

ガタンッと立ち上がれば、ナランチャを含むこの場にいる皆の視線が此方一点になった。


「‥‥‥帰る」


えっ、とナランチャが小さく呟く声や、目があった女の子が一瞥したりしたが、そんなもの、全部無表情で無視を決め込んでその場を立ち去った。
逃げるように、いや、逃げ出したも同然なボクは、早歩きをさらに加速させる。気がつけば、全力で石畳を蹴り上げていた。


嗚呼、何をしているんだ、ボクは‥。


勢いよく走っていた足を止めようとした時だった。足音が余分にもう一つ聞こえることに気がついた。
近い。すぐ後ろからだ、と気がついた時にはもうすでに真横まで移動していた。


「なっ‥‥ナランチャ!?き、君」
「あそこの街灯まで、勝負なフーゴ!」


ニカリとボクに笑う彼は、どこか爽やかで。更に加速した彼の背中をみれば、無性に腹がたってきた。
こんな気持ちにさせておいて、どうしてあそこまで爽やかにニヤニヤできるんだ‥!
ボクは足へ更に力を込めながら、腹がたつ相手の横を通りすぎる。
ふっと笑う声が耳元で聞こえた。横に並んだのだ。
もう、絶対負けてられない‥‥!今日という今日は腹が立っているのだ。
ボクはナランチャを盗み見る。
案の定、爽やかに笑ってた。嗚呼むかつく!
















「ハァ‥ハァッハァ」
「大丈夫か?」
「大丈‥‥てかなんで君は疲れてねーんだ」

勝負はボクの負けで幕を閉じた。クライマックスに彼がぐんっとスピードを上げたからだ。それまではずっと手加減していた事に驚きが隠せなかった。ボクと彼は、身長だけでなく、力ですらこんなに差がついていたらしい。なんだか、置いていかれた気分を味わった。

「‥‥‥」
「どこかで飲み物、買ってきてやろーか?」
「いいです、子供扱いしないでくれ」
「は?してねー‥、‥‥なんかさ」

ナランチャは座っていたボクと目線を合わせるように、隣に腰をかけた。おかげでばちり、と目が合う。ちょうどいい目線なのは、ナランチャが少し背を曲げてるからだ。

「フーゴ、お前最近‥‥赤ちゃん返りしてねぇ?」
「‥‥‥‥は?」
「いや、子供返りっていうのか?‥‥なんか、子供っぽくなったっつーか」
「‥‥なんだっ‥て‥もう一回言ってみろよ‥‥このド低脳‥‥」
「だから、子供返」
「それ以上言ったらぶっ殺します!」
「ええええ!?じゃあ言わせんなよ!」
「うるさいもう喋るな頭悪いくせに!ド低脳が!」
「‥はいはい。」

しばらくの沈黙がボクたちを気まずく包む。もしかしたら、気まずいと思っているのはボクだけなのかもしれない。よく見れば、ナランチャは此方をみてかすかに微笑んでいた。馬鹿にするような笑い方ではなく、優しく見守るような微笑み方で。
子供返りなんか、していない。
彼がだんだん大人になってきているのだ。昔なんか「ド低脳」と口走っただけでナイフを振り回していたくせに、今となっては先ほどみたく「はいはい」と苦笑し流してしまうのだ。
綺麗に笑ってみせる、そんな大人な彼が、腹立たしい。

「なに笑ってんだよ‥」
「‥‥‥‥」
「何か喋ってください」
「喋っていいのか?」

しまった。ボクが喋るなと言っていたくせに自分から話しかけてしまった。
顔に出たのか、彼はすこしの苦笑を地面に向けて落とす。余計に腹立たしかった。

「おめーさぁ、マジでどうしたの?さっきだって、前のお前なら『じゃあ砂糖なしのコーヒーお願いします。あ、一人で買えます?』っていうくらい、図々しかったってのにさ。やっぱり子供返り?」
「‥‥君が大人になっていってるんだ」
「どいうこと?」
「だから!君がボクを置いていっ」

まだ言葉の途中なのに、ヤツはボクの口に一つキスを落としてきた。
だけれど、それは今の彼には似合わないくらいの子供キッスだった。たったの、一瞬。

「‥‥‥」
「わり、聞いてなかったや。なんて?」
「君が塞いだんだろ」
「アハハッ」
「笑い事じゃねーですしね」
「嫌だなぁ死ぬの。死ぬならフーゴの腕の中で死にたい」
「あ、じゃあ今抱きしめてあげるんで死んでくれません?」

ほら、と冗談まじりで腕を広げれば、勢いよく大きい体が飛び込んできて、思わずよろけた。

「ちょ‥」
「あーまだ死にたくねぇからこのままでいさせてくれー」
「ざけんじゃねーですさっさとしね!」
「嫉妬してくれたんだろ?」

さっき、と彼はボクの肩に額を乗せ、微笑みながらボクを覗き見ていた。あまりに近い笑みだったもので、思わず顔を反らす。バクバクバクと心臓が騒ぎ出す。嗚呼もううるさい止まれ!

「だろ?」
「‥だったらなんです?」

否定するのもめんどくさかったので正直にそう言ったら、少しだけナランチャの目がクリリッとでっかくなる。ほんの少しだけ驚いたようだ。しかしそれもすぐに微笑みによって細まった。

「すっげぇ嬉しかったんだ」
「はぁ?」
「嫉妬してくれて、嬉しかった。えへへ。こんな事で嬉しがってる俺ってガキっぽいだろ?」

本当に嬉しそうな彼の表情に、先ほどまでふつふつと燃え上がっていた怒りが自分の中で退いていくのがわかった。
呆れよりも、愛おしさがある。

「そう‥ですね。ボクも君も、小さなことに怒ったり喜んだり、子供みたいだ」
「ああ!こういうのは、すっげー大事だと思うんだ!‥‥大丈夫だぜフーゴ、おいていったりしねぇよ」
「あ!き、聞いていたんじゃないですかやっぱり!」
「アハハッ」

ナランチャはしばらく笑った後、ほんのり頬を赤らめた。そうして赤い頬をぽつりぽつりかきながら、言う。

「あー‥フーゴ」
「はい」
「だから、さ。‥これから一生、さ、俺の隣にいて、その一緒に大人になってくんねぇ‥かな‥」
「?ええ」

まじで!?
ナランチャが大きな声でそう叫ぶ。

「嘘ついてどーすんですか」
「い、いや、その、じゃ、じゃあさ、明日一緒に指輪とか、見に行かねぇ‥?」
「‥‥‥?別にいいですけど‥(ナランチャがアクセサリーって珍しいなぁ‥)」
「うっしゃあ!!」
「ちょ‥大声だすなってガキか君は!」


周りの目を気にし、必死で彼の声を抑えようと身を乗り出した時だ。
ちゅ、とリップの音が口の上で響いた。
また、彼のお得意の黙らせるための子供キッスだ。


「おれ、お前が大好きだ」


そういって、風に髪をなびかせ歯をきらりと光らせる彼は、前とは違う笑い方をしていて。
いつのみたく、にかり、とした子供の笑い方ではなく、大人の微笑み方で。

「し‥っ知ってます!そんなこと‥っ」

そんな彼もカッコいいなんて、ボク、思ってないんですから‥‥!
明日の指輪選び(デート)楽しみとか思ってませんよ別に!












とぅるるる‥
ガチャ
「はい」
「ブチャラティ‥」
「おお、どうしたジョルノ」
「聞いてください‥僕ある書類を明日までに仕上げたいと思ってたので、今日中にお願いしますって昨日フーゴにお願いしたら、パープルヘイズ出されたんですよ‥」
「ハハハッそりゃあ大変だったなぁ」
「で、今日フーゴがアジトに帰ってきたので明日中に書類お願いしますって頼もうとしたら、いきなりまたパープルヘイズだして、首つかまれて、」
「‥‥」
「明日ナランチャとボクに休暇入れてくれないとウイルスだらけにしてやりますと脅されました」
「‥‥」
「‥‥」
「‥‥‥ジョルノ」
「‥ボスやめていいですか?」
「負けるなジョルノぉぉぉお!」











――――――
これ自分で書いててはずかしくなって死にたくなった。ので最後はふざけました。<ツンデレフーゴがログインしました
私、小説かいてはじめて口にちゅーな話し書いたかもしれません。今までかいたことなかった。だから恥ずかしい!\穴があったら入って土かぶって埋まりたい/えろいのとかちゅーとか苦手なんだ‥絡むのがちょっと苦手で‥というかそういうシーンみたりしたらこっちがはずかしくなってもうまじボラーレヴィーアするから私!これが最初で最後のちゅー話だよ!!<というかこのリア充爆発しろ!!!







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テーマ「人外ファンタジー」
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