11



「俺と一緒にてっぺん取ってみぃひんか?」

突然、眼帯をしたクラスメイトに誘われて、土方は開いた口がふさがらなかった。
たった今、エセ関西弁で何だかワケの分からないことを言い出したのは、最近まで停学を食らっていた銀魂高校1の不良――高杉晋助だ。間違っても満面の笑みで関西弁を使うようなキャラではない。
え、てっぺんってなんだ? 不良たちの頂点か?
ぐるぐると混乱する土方を他所に、高杉は相変わらずネジが1つ残らず弾けとんだような笑顔で、こちらを真っ直ぐ見つめてくる。

「ふたりでお笑い界のトップに立つんや!」

「いや何言ってんだテメエェェ!?」

「3zリターンズで会話したとき思たんや、こいつとならテンポのええ漫才が出来るんちゃうかて!」

「そのエセ関西弁やめろイラッとする!」

「わいらは日本一になるんやァァァ!」

「黙れェェェェェェ!」

一体高杉に何があったというのか。キャラ崩壊というか、最早新しい人格といって差し支えないほどの変わりように、何をどう対応したらよいのかさっぱりだ。
3zの小説で『ただハブられてるだけ』だなどと、ぼっち呼ばわりしたのを根に持っているのだろうか。それゆえの嫌がらせだろうか。だとしたら今すぐ土下座して謝罪するから、これ以上俺に近づかないでくれと祈る土方だ。
周囲のクラスメイトの視線が痛かった。


「コンビ名はやっぱタカ●ンドトシやな!」

「訴えられるからやめて!?」




11漫才
(「持ちネタはお…」「欧米かっつったら殴り殺す」「………」)


 ̄ ̄
たぶんテンションがおかしかったんだと思う。私の



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