それはあまりにも儚く〜のボツ部分A



いつだったか、目を覚ました俺に、これは監禁だと高杉は言った。そうか、と俺は返した。
抵抗する気はあった。
だけどしなかった。或いは出来なかった。

監禁だ、と口角を吊り上げて愉しげに言い放ったくせに、その隻眼は寂しげだったのだ。
いや、幾ら相手が寂しそうだからといって、そんなことでほだされる程俺はお人好しでない。
正確には、その隻眼を見た時に脳裏にフラッシュバックした光景が悪かったのだ。それは初めて高杉と顔を合わせた時の光景だった。

お前と俺は同類だ、と。剣でしか己を語れない哀れな獣なのだと、喜色に満ちた声音で言われた。

絶対に交わることのできない位置で、高杉は共感者を見つけた。
絶対に手に入れることの叶わないところに、同じ道を歩める器量を持ったイキモノを見つけた。

それだけではない。俺と高杉が似ているというならば、だから俺は高杉の浮かべた寂しげな光に負けてしまったのだ。
前に進めば進むほど孤独に溺れ、だけど誰よりも孤独になることを拒んでいるその心の有り様を理解し、俺もまた共感してしまった。

確かに似ていた。




 ̄ ̄
こんな部分いらなくね? と思ったから削ったけど、一応これだけでも読めるからうpしてみた(^^;




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