×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
01



どうも初めまして!私は忍術学園に通う忍たまモブAと申します!
今日は良き天気に恵まれ、放課後自由時間となった校庭では多くの忍たま達がそれぞれ自由に過ごしてます!一年は組はサッカーをしているようですねー。
さてさて!こんないい天気ではありますが!!

『突撃!となりの忍たま』!!

いえーい!ドンドンパフパフー!!
…はい。突然なに一人ではしゃいでいるんだと思っているでしょう。すいません、基本人前に出ることなんてないですから…。
なんせモブだから!!
そんな私のことなんてそこらへんに放っておいて、突然私が可笑しい事…ん?おかしくなくね?…まいっか。なにやら面白そうな事をしている私ですが、ただの気まぐれです!
突撃!云々と言っているということは、ある人物に関して通りすがりの忍たま達に聞き込み調査をしようと思います!
はい!ある人物とは…?

六年い組学級委員長委員会委員長の雲雀恭弥先輩です!!

実技優秀座学も優秀且つ!『学園一強い男』『最強にして最凶の男』『一生戦いたくない奴』という多くの肩書きを残し、そして学園の一部を牛耳っているという噂をお持ちの雲雀先輩です!
なんて恐れ多いことをしているんでしょうかね、私って!まあバレなければ問題ないよね!問題ない!
そう!あの!学級委員長委員会委員長様でも!
……、……やっぱり今のうちに遺書でも書いておこうかな…。
閑話休題。
というわけでありまして!気まぐれな行動を起こす私忍たまモブAがこれから通りすがりの忍たま達に雲雀先輩について聞きに行こうと思います!
それではさっそく聞き込みを始めたいと思いまーす。
逝ってきますね!
…あ!漢字が違うじゃないか!!




**************************


さーてさて!まずは六年生の各教室です!!
私も上級生ではあるけれど、最上級生の階に来るのは緊張するものですねぇ…。というか、まず忍たまモブAが六年生のところに来る用事なんかないって話だよね。
…あれ?なんだか自分で言っておきながら悲しいんだけど。

「ん?そこでうろうろしているのは誰だ?」
「四年生の忍服じゃねぇか。此処は四年生の教室じゃねぇぞ」

こんな私に声を掛けて下さったのは、六年い組で作法委員会委員長を務める燃える戦国作法でおなじみの立花仙蔵先輩!そして、同じく六年い組で会計委員会委員長を務める学園一ギンギンに忍者している潮江文次郎先輩じゃあありませんか!!
ナイスタイミングですね!

「長ったらしい説明をありがとな…」
「というか、ナイスタイミングとはどういうことだ?」

おお!さっそく本題に入りますか?!
私としてはもう少し雑談をしてもいいのですがねぇ…。

「用事があるようだが、さっさと言え。我々も何かと忙しい身だからな」

ああ!それはすみません!
ではさっそく用件を言いたいと思います。あのですね、かくかくしかじかでして…。

「ふむ、なるほどな。私達から見た恭弥についてをお前は色んな忍たま達に訊き回っているということか」

はぁい!!そういう事なんですよ!!
いやぁやはり学園一クールな先輩なだけあって、理解力が早いですね!!

「ふっ…当然だ」
「おいおい、こいつを調子に乗らせんじゃねぇよ」
「なんだと」

あああ!!本当の事を言っただけですよ!潮江先輩もそんな呆れた表情をしないでくださいよ!そして立花先輩も宝禄火矢を出さないで下さいな!!

「つーか、お前よくそんなことを考えたな…」
「確かにな。それを本人に知られればお前、死ぬぞ」

あー…あはは…。そ、そんな脅さないで下さいよ…。好奇心ゆえに止まらなくなっちゃって…。

「…骨は拾っておいてやろう」
「あー…まぁ、なんだ。…頑張れよ」

ありがとうございます!
というわけで、お二人とも質問に答えて下さい!

「ちゃっかりしてやがるなぁ…。…で、恭弥の事だったか?」

はいそうです!
お二人から見た雲雀恭弥先輩についてお教えいただけないでしょうか?!

「…こう改めて聞かれると、恥ずかしいモンがこみ上げるな…」
「そうだな…。…で、恭弥についてだったな。恭弥の第一印象は目つきの悪い子供だったな」
「俺は初めて恭弥と会ったのが正門だったんだよ」

おお?!なにやら聞き捨てならない言葉ですね?!

「入学の日のな」
「…そうなのか?」
「ああ。あの時、普通に話しかけたんだよ。同じ組みたいだったからな」

ということは、先輩方はずっと同じ組だったのですね?

「そういうことだ」
「それで?何と話しかけたのだ?」
「……」
「?文次郎?」

潮江先輩…?どうしたんですか?そんないかにも思い出したくないと言いたげに口をとがらせて…。
ちょっと気持ちわる、ゲフンゲフン…変ですよ。

「おい!言いかけたって分かるんだよ!!」
「ええい、やかましいぞ文次郎。それで、いったい何と話しかけたんだ」
「…一年っていやあ、年は十だろ?」

そうですね。それに、親元を離れての生活が始まりますから緊張やら色々としますよねぇ。

「ああ。だから、普通に『俺は潮江文次郎。同じい組同士、仲良くやろうな』って言ったんだよ」
「…恭弥はなんと?」
「……」

「群れたくないから仲良くしなくていい」

「……まぁ、なんというか…」

雲雀先輩らしい返答ですね。
…もしかして、幼き潮江先輩はその言葉に心を痛めちゃったのですか?

「バッ!?んなわけないだろバカタレ!!」

はっはっはーですよねー。
……それで、本当のところどうなんでしょうか立花先輩。

「思い返せば入学した日文次郎の目尻は赤かったような…」
「泣いてねぇから出任せを言うんじゃねぇ!!」

いっだぁ!!っ…なにもそこまで力強く殴る事ないじゃないですか!!もう本当に潮江先輩は暴力で脅そうとするんですから…。

「お前が余計な事を聞くのが悪いだろうが!!」
「ええい黙らんか!!話がずれ始めてるではないか馬鹿者共!!」

−/next
[ back / bookmark ]