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03



雲雀先輩と同じ六年い組の潮江先輩と立花先輩。同じ学級委員長委員会の後輩である五年い組尾浜先輩とろ組の鉢屋先輩に訊いたわけですが…、さてさて次は誰に聞きに行こうかなぁ。

「そこの忍たまくん。こんなところで何してるんだい?」

……ん?
今どこからか声が…。

「そっちじゃないよ。こっちだよ」

どっちだ?

「茶番は良い子たちだけで結構。上級生ともなれば、分かるでしょ」

まぁそんなこと言われたらちゃんと向くしかないですよね。声のするほうに目を向けると、屋根の上で横座りにしている曲者さんが。
えーっと、確か貴方はあれですよね。
クソダレガキ城の忍小頭ちょっとやそっとさん!

「タソガレドキ城の忍組頭の雑渡昆奈門だよ。一つも掠れていないし、しかも地位を勝手に下げられてるし」

いやぁすみません…。忍たまのお約束だと思ったのでとりあえずボケてみました。

「ボケなくていいから。…で、君はこんな人気の無いところで何をしているんだい?」

冷静に返してくれますね、曲者さんってば…。ああ、それで私のことですか?
保健委員会の子にしか興味無いと思ってたんですけど、こんな地味で目立たない私の事を見つける貴方ってやっぱり凄いんですかね。

「褒めてないでしょ」

さぁ?
まぁそんなどーでもいいことは置いておいて…。
偶然にしてはうまくいきすぎますが、曲者さんにお聞きしたい事がありますので答えてくれませんかー?

「…君、顔に似合わずきつい性格してるね。それで?聞きたい事って?」

風のうわさでお聞きしましたが、曲者さんは六年い組学級委員長委員会委員長の雲雀恭弥先輩と数度戦ったそうですね。

「ああ、うん。そうだね」

なら、雲雀先輩とは認識あるってことですよね。

「まぁ、戦いの最中喋ったりしたよ」

そんな曲者さんに質問です!
曲者さんから見て、雲雀先輩ってどんな人ですか?

「…私から見て…雲雀くんについて…」

ええそうです!じつは、かくかくしかじかでして。

「なるほど。それで誰かと考えていたわけか。…ふむ、雲雀くんねぇ…」

数度戦った曲者さんですが、やはり雲雀先輩はお強いですか?

「強いね、戦いたくないって思うくらいにね」

おお即答。けど、戦ったくせに決着はついてないと聞いていますけど。

「ああ、うん。私が戦う気無いと分かった瞬間に彼、興ざめになってるから」

曲者さん、アンタほんとに何したいんだよ。

「別にー?ただ忍たま達を影ながら応援しようとおもってるだけだよ。あ、そうそう。私から見た雲雀くんだが、雲雀くんがこの学園から去った後の事を色々考えてしまうくらい彼を気にしてるよ。雲雀くん、どこの城にも就かないって言ってたからね」

流石雲雀先輩ですね!安定の孤高の存在!!
まぁ私もあの先輩が誰かの下に就くなんて想像してないですけど!というか、学園の皆そう思ってると思いますよ!

「だろうね。なーんであんな子が忍たま達に慕われているのか不思議だねぇ」

そういうのって性格云々じゃなくて、もうカリスマ性とかそういうのじゃないんでしょうかね。怪しくて胡散臭そうな簡単に此処にやって来る忍とは大違いで!

「…君、やっぱり性格悪いよ」

褒め言葉として受け取らせてもらいまーす!
まぁ雲雀先輩がクソガキダレ城に就職するというのは永遠に無いと思っててください!あ、善法寺先輩はどうか知りませんけど!

「だから、タソガレドキだってば。あーもう、君みたいな子と話すの嫌いだ」

同族嫌悪というものですね。
安心してください!私も嫌いですから!

「……おじさんの心はズタボロだよ。保健委員会の子たちに癒してもらおう…」

あ、そうですか。ご自由にー。
手を振って曲者を見送る。別に嫌いじゃないけど、なーんか無理なんだよな。仲良くしたいとも思えないし、見てたらなんかぞわぞわって鳥肌が立つし…。
…これが生理的に無理というやつなのだろうか。
まぁ曲者なんてどーでもいいよね。それより、次は誰に訊ねようかな…。此処は人気が少ないし、高確率で忍たまに遭遇するとなれば、やっぱりあっちかな!




**************************


というわけで、私が次に向かった先は校庭です!
放課後というわけもあり、忍たま達が鬼ごっこやサッカーやバレーやら…って、うぉ!?なんかバレーボールは超高速で地面を抉っちゃったよ…。犯人は間違いなく“暴君”先輩なんだろうな。
次に質問するなら誰だろうかって…あ、あれは…。

「あ、先輩。こんにちは」

一年は組の学級委員長の黒木庄左エ門くん!
“忍たまの友”を読んでいるなんて勉強熱心だね。他の子と遊んだりしないのかい?あ、でも今日はは組の子が遊んでいる姿は見当たらないね…。

「皆それぞれ委員会に出ているみたいなんです。それで、先輩は僕に何か用ですか?」

相変わらず冷静に返してくれる黒木くんって好きだよ!
あ、それで用事はあるのはあるよ!ただ質問に答えてくれるだけなんだけど、時間はあるかい?

「はい。この後は特に予定もないので大丈夫です」

ありがとう!では早速黒木くんに質問です!
黒木くんは学級委員長委員会に所属してるよね?

「はい」

そんな君に、学級委員長委員会委員長について聞きたい事があるんだ。

「…えぇ!?雲雀恭弥先輩についてですか?!

そうなの!といっても、黒木くんにとって雲雀先輩ってどんな存在なのかなっていうのを聞くだけだから!そんなに緊張しなくていいさ!

「僕にとって恭弥先輩…。………恭弥先輩は、≪学園一強い男≫と云われるだけあって、本当に強いです。以前、僕が人攫いに遭った時も、先輩は無傷で終わらせたり、一瞬で終わらせたりします」

あー…そんな事があったね。まぁ、雲雀先輩は戦う事に関してだと右に出る人はいないからね。

「そうですね。その強さを恐ろしいと思う時はやっぱりあります。でも、そんな先輩が僕や、他の忍たまを守るために使うこともある時は、凄く心強いです。恭弥先輩が僕達に背を向けて戦う姿を何度も見ていますが、その後ろ姿はずっと目に焼き付いています」

…雲雀先輩みたいになりたいって、思った?

「恭弥先輩のようにはなれないですよ!あんなに強くなることなんて出来ないですから。…でも、口に出さなくても、背中で語れるような…自然と皆がついて行くような…そんな先輩になりたいって思ってます」

黒木くんにとって雲雀先輩は憧れなんだね。

「はい!」

おーおーいい返事をありがとう!
よし!これで質問は終わり!!協力してくれてありがとうね!!

「いえ。それよりも、くれぐれも見つからないようにお気を付けてくださいね」

さっきから色んな人に言われてるよ!
気を付けるから!!それじゃ、またねー!!

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