▼ 終幕
「組を名乗るんならよ…」
「ッ……」
「自分を慕う妖怪くらい…しゃんと背負ってやれよな………。お前をつくすために……ボクに死にものぐるいでぶつかってきたアイツ……。お前の畏れについてきた奴はいたんだ。お前が…裏切ったんだ」
ガクッ
「リクオ様!?」
「フ…フハ…ハハハ……」
「………」
「若、こいつは…もうダメだぜ」
「猩影…」
「………ぁ、」
「！し、猩影さん、待っ、」
「約束は守らせてもらう!!おやじの…仇だ!!」
ガッ!!
「!?」
「え!?総大将ー!?今までどこへー!?」
「ふぅ〜間に合ったわい」
「とめないでくれ!!親父の仇だ！オレがやるんだ!!」
「ま、待って猩影さん!!」
「その事なのだが…猩影。お前に言い忘れておったぞ」
「!?神無さん、燈影さん…!?」
「お前の父・狒々は生きておるぞ」
「………へ？」
「狒々様は生きてます！今は、燈影様の部屋で療養なさっておられます…!!」
「すまない、すっかり忘れておったぞ」
「｢｢｢｢｢｢ぇ、えぇええぇぇええぇぇ!!!!???｣｣｣｣｣｣」
「……一つだけ…条件がある…」
明るい、声が聞こえた。
ようやく、全てに終止符が打たれたのかみんなの声に明るさが戻ってきていた。
良かった。
誰も、死んでいない。
安心して…―――
「さて、と…。帰るぞおめーら」
「こいつと、一緒にな」
「！鯉伴…」
「鯉伴様、お怪我は…！」
「…見ろよ。この通り何もなかったみてぇに傷は癒えたぜ」
「その力は、…まさか」
「ああ、そうだよ親父。…間違いなく、お袋の力だ」
「何故、彼女が…、…まさか！」
「あり得ねぇかもしれねーが…、おそらく…」
「…いいのか、鯉伴。お前は、」
「もう、我慢の限界なんだ。…何がなんでも、俺はこいつを連れて帰る」
「親父…」
「こいつは、絶対ェに…―――」
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