(R)



 裸で抱き合ってキスをして互いのものを擦り合わせて、熱さで頭が朦朧とする。息が出来ない程に口腔を舐められ吸われて、胸を押して涎を拭い熱いですと告げたら、目の前で男くさく笑った。嗚呼やっぱり自分は今、同じ種類の動物に愛されているのだとそう思った。なぜだかそれがとても背徳的でゾクリと背が戦慄いた。興奮するなんてただの変態だ。

「なに物欲しそうな顔してんの、」

 今日は挿れてやらない。そう言いながら目の前で反りあがった性器を指先でなぞる。ゴクリと唾を嚥下すると、笑われた。それでも欲しくて手を伸ばそうとしたらトンっと胸元を押され、ベッドのスプリングが軋んだのを耳の端で聞く。目を開いた瞬間、顎を下げられ口を開けさせられて、性器が捩じ込まれる。口腔に青臭さが広がり喉元を突かれる。苦しいと思う暇もなく顔を両の足で固定されて、下肢への愛撫が始まってびくびくと身体を震わせることしかできなかった。

「…これすっげー溢してる」

 足の根元辺りで言われて、性器を指先で弾かれる。声を出したくても口に含んだ性器が口腔を犯す。舌と顎を使って扱くと膨れて口腔一杯になる。それが嬉しくて必死になる。すると下肢への刺激も強くなり射精感を抑えられずに出してしまった。

「ンッんむっ…んーっ」

 きっと今ザキさんの手は精液で汚れているだろう。少しだけ身体を起こしたザキさんの顔が見えた。すごく嬉しそうな顔をしていて、一瞬口角をあげたと思った瞬間にグッと喉元を突かれて性器が口から出ていく。

「うっ…げほっ…は…うぐっ」

 嘔吐しそうになるのを堪えているとニッと笑った顔が一瞬見えたかと思うと顔に温かいものが掛かって、それがザキさんの精液だと気付いた時には顔面ベトベトになっていた。ぼんやりとしていたらグッと手を掴まれて次には顔を拭われ、ザキさんの顔が近づく。

「上になれよ…つばき?」

 ひどく甘い声が鼓膜を突き抜けて脳髄に響く。怠い腰を持ち上げて寝転がるザキさんの顔を跨ぐ。恥ずかしさなんてもう感じている暇はなかった。ザキさんの吐き出したばかりでまだ完全に立ち上がっていない性器が目の前にあってそれに舌を這わす。先端に残っていた精液を尿道に擦り付けるように舐めるとそれだけでピクピクと痙攣し固さが増した。裏筋を指先でなぞり剥き出しの亀頭の淵をしゃぶる。

「ふあ…んっ…」

 温かい口腔に性器をくわえられて脚を突っ張るのが難しくなる。口から離してもう無理だと告げようとした瞬間、窪みに指を突き立てれて一気に身体の力が抜けて倒れ込んだ。

「ひあっ…あっあふ…あっー…」

 倒れた勢いで口腔から出てザキさんの胸に性器を擦り付けるような形になってしまいまた射精してしまう。ザキさんの性器に頬を擦り付けるようになってもなお、ザキさんが窪みへの刺激は止めてくれなくて目の前がチカチカする。

「ひっ…はぁあっ…んっんぐ…ひううっ」
「すっげー丸見え…」

 双丘を割られてぬぐぬぐと指を出し入れされるのが排泄をしているようでぞくぞくする。気持ちよくて勝手に腰が動く。それが必然的に性器をザキさんの胸に擦り付けることになって堪らない。

「う、やぁ…ふっ…ひぐっンン」
「自分で擦り付けてんじゃん、やらしい奴」

 ヒタヒタと頬に触れる性器に震える手を添え根元に舌を這わす。口からはだらしなく涎ばかりが出る。

「椿」
「ふわ…い」

 ザキさんに名前を呼ばれるものの頭が湯だったように熱くて上手く思考も呂律も回らない。

「つばき、」

 グイッとまた手を引っ張られて今度は向き合う。

「顔、見せろ」

 でも。と、チラリとザキさんの性器を見ると顎と後頭部に手がまわされて次にはキスされた。それがやけにやらしいキスで気持ち良い。寝転がったザキさんの上に乗ったままで重くないのかななんて暢気にも考えていた思考はいつの間にか吹っ飛んでいて夢中になった。
 銀糸が伝って瞬きをするとザキさんの顔に涙が落ちて弾けた。指で目元を擦られる。双丘にはさっきからずっと性器が擦れていて、いたたまれない。自分は二回も吐き出したのにザキさんは一度だけで。身体をずらして性器に手を伸ばそうとしたがザキさんの声に手を止める。

「いーよそっちは…お前の中がいい」

 ザキさんは腹筋を使って上半身を起こして俺の腕を引っ張る。

「いーんれす…か」
「はっ…いーよ、気が変わった」

 口角をあげてザキさんが笑う。ザキさんの足を跨ぎ反りあがった性器が双丘に当たって指で双丘を割られ窪みに熱いものが触れた。ぎゅっとザキさんの首に手をまわすと首筋の辺りでザキさんがふっと笑った気がして力を緩めた瞬間窪みに性器が押し入ってきた。

「…っ…アッあッ…んうぅ」

 入ってくる感覚には未だに慣れないが、どうも今日は何をされても身体が敏感になっていて、後孔の皺をびっちりと伸ばしながら押し入る感覚に喉を反らして、変な声を出してしまうくらいには気持ちいい。

「あっつ…ほら腰降ろせって」
「んっ…ん…」

 ぎゅうぎゅうとザキさんに抱きつき唇を噛んで声を抑え首を横に降るので精一杯だった。気持ち良いものの自分で腰を進めるなんて出来ない。それじゃなくても気を抜けば自分の重さで一気に挿入なんてことも有り得る。そんなの恥ずかしいやらなんやらで堪えられない。そんなことを考えているとザキさんの手が胸の突起に触れすぐに舌が這う。驚いてザキさんの肩をグッと押すが背中を押されて離してくれない。

「ひゃ…うっ…ザキさ…」

 きつく吸われてねっとりと舐めあげられ突起はぷっくりと膨れて疼くというかむしろ痛い。下をみるとちゅうっと突起を吸いながら見上げてくるザキさんと目が合う。そのまま吸い寄せられるようにキスをして、またキスに夢中になる。すると腰を掴まれて窪みに太くなる手前だけおさまっていたザキさんのものが一気に入ってきた。声を出そうにも舌を絡められて、出すことが出来ない。口端からどちらとも分からない涎が顎を伝い首筋を濡らすのにも身体が変に反応する。

「んっー…んぅ…はっ」
「はあっ…き…つ」

 唇を放してザキさんが気持ち良さそうにぶるりと震えたのが見えて、完全に無自覚だったのだがユルユルと腰を揺らしていた。それに弾かれたように顔を上げて驚いた顔を見せたザキさんに自分も驚いて腰を止めた。

「あ、や…あの、」
「へぇ、動けんじゃん…な、俺早くお前の中でイキたいんだけど」

 顔にブワワと熱がこもる。ザキさんの指先が腰をユルリと撫で鋭い瞳が急すように見上げてくる。自分も限界が近くて早く突いて欲しくて、ザキさんの額にキスを落として腰を揺する。

「ふやぁっ…ふっ…んんっ」
「こら…っ…噛むなっ…馬鹿」

 自分の重みでいつもより深い部分に当たるのに声が馬鹿みたいに出る。それが嫌で唇を噛んでいたらザキさんの指が唇に触れ、親指を捩じ込まれる。そのまま舌を弄ばれて息をするのが苦しい。

「噛むなよ…」

 そう言ったザキさんの指が口から出ていってもう片方の手のひらが立ち上がった俺の性器を包んできて、精液と汗とでぐちゃぐちゃに扱かれて呆気なく精液を吐き出してしまった。そのすぐあとにグリグリと性器を内壁に擦り付けられて脈打ったザキさんのものが一層膨れて漸く弾けた。

「アッ…やぁっ…く、んんっ」

 熱い精液が奥の奥まで届く感覚にフルリと身震いする。汗で滑るもののぎゅうぎゅうと抱き付くとザキさんも荒く息を吐き出しながら俺の背を擦る。それが気持ちよくて首筋に擦り寄る。

「つばき、」
「ザキさん…あつ、い…」

 そういうと、夏だし。なんて耳元で囁かれて耳朶を食まれる。首をすくめてまた震えるとザキさんが身体を動かした。内に入ったままの性器が肉壁に擦れる。

「んっ、やっや、…ザキさ、ん」
「…変な声出すな馬鹿、」

 ザキさんのそんな声と機械音が同時にして何事かとザキさんにぎゅっと抱きつく。くしゃりと後髪に指を差し込まれ優しくそのままなぜられるのと頭上からひんやりとした空気が降ってきたのが一緒でザキさんがクーラーのスイッチをいれたのだと分かった。

「死ぬかと思った、」
「俺も、ス」

 額を合わせて笑いあって、もう何度目か分からない窒息しそうなキスをした。


夏が死んだ
(死因は窒息死?それとも、)


(110803)
ただのエロですねごめんなさい。69の日に出そうと思っていたものが間に合わなかったんでこっちに…
ザキバキにいろんな体位をしてもらおう!なんて考えてませんよっ←
だらだら長いだけのエロでなんと読みづらい。突っ込みどころ満載ですね。恥ずかしいけど更新亀なんで、夏的なものを…。

壱汰


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