(丹波+石神→椿)


 若手二人が持っていた絶賛大人気の狩りゲームを拝借してきた俺と丹さんは説明書なんてものをすっ飛ばして自分のゲーム機に差し込んだ。ロッカールームのベンチの上に無造作におかれていたゲーム機。中身だけ盗ってやろうと思ったら丁度買おうか迷っていたゲームで二人してニンマリと笑った。すぐに見つからないようにいくつかある休息室でやることにした。
 案の定二人してキャラクター設定の時点であーだこーだ言って結局丹さんはやっぱり女を選んだ。俺の方はムッサイ男にしたけど。それでわきゃわきゃ中坊みたいに騒いでる中年って見たことないよなーと画面に集中しながら笑った。

「ねー、石神くん」
「なに、改まって」
「お前も、椿のこと好きなの?」

 にまにまと笑っていた顔はきっと一瞬にして素の顔に戻っていただろう。ボタンから指を離してから画面から丹さんへと視線を変える。が、丹さんは画面に向き直ったまま。

「は、なにそれ。」
「はは、そのまんまだよ」
「…そのまんまって」

 ほらほら早くキャラ作れよ。そう言って此方をみた丹さんの瞳の奥に何かが垣間見えたようなそんな気がした。

「…も、ってどういうこと、丹さん」
「んー、さぁ」

 はぐらかすように笑った丹さんはもういつもの丹さんで、さあ、キャラ設定も終わったし取り敢えず練習するかという話になった瞬間ドタドタと足音が此方に向かってきた。二、いや三人。
 丹さんは、ちぇー折角作ったのに。と言いながらもゲームを続ける。自分もゲームを続行し、二人で画面を見ながらカウントダウンをした。

「「3、2、1…0」」

 0のところでドアを開けて雪崩れ込んできたのは、若手三人組。世良なんか赤崎の足に引っ掛かったらしく顔面から床にダイブしてた。あいつ本当にプロなのかなとか思いつつもまた画面に戻る。すると向き合ってた俺と丹さんの横に赤崎が仁王立ちしてきて、ゲーム機を奪われた。しかも物凄い速さで中身を抜かれて、ゲーム機投げられた。畜生アウトか。とか丹さんが言ったのを聞いた小姑赤崎に、丹さんが怒られてるのを他人事の如く聞いてて、ふ、と電気屋の袋を提げた椿が視界に入ったので、赤崎からフラりと逃れて椿の元へと近寄った。椿はヘラリと笑って、こいつ笑える様になったなと自分もヘラリと笑い返した。

「つばき、なにそれ」
「あ、これっスか?」

 椿が袋をあけて見せてきたのはさっきまで俺たちがやってたゲーム。買ったの?と聞くと、元気良く頷いた。

「椿ってゲームすんだ意外」
「え、そうですか?んーまあ、そこそこします」
「へぇ、そうなん…だっいて!」
「ガミっなに普通に逃げてんだよっ年下に怒られたぜ意味わかんねーっ」

 話の途中でギャハーだとか笑いながら肩を組まれて丹さんに体重をかけられる。退いて下さいと言おうとしたら椿の持っている物に過剰に反応した丹さんには聞いて貰えなかった。

「えっ!椿買ったの!?つーかお前ゲームしてたっけ?!」
「え、や、そこそこ」

 そう言った椿の横にはいつの間にか赤崎と世良がいて、俺たち今からこいつに教えたりするんで失礼します。あと、もう人のもん触るのやめて貰えますかと主にというか赤崎が生意気を言って三人は部屋を後にした。

「なーガミ、取り敢えずさ」
「買いにいきましょーか、」

 そうだなと言った丹さんは俺の白いゲーム機を投げて寄越した。落としたらどーすんスかと喚いたら、いや、椿と一緒の色だなと思ったら手が勝手にね。と自分の黒いゲーム機を持って横に来て笑った。

「え。そうなの?つかいつそんな情報」
「そういやゲームしてんの見たことあるなって、たしか白だった」

 丹さんが黒にしたから白を買っただけだったんだけど、そう思うと変に愛着湧いてきた。きっと顔が緩んでたんだろう丹さんに頬っぺたをつねられた。

「ったー」
「調子乗んなよな」
「乗ってなんか……あ、丹さんさっきの話ですけど。俺も好きなんで」

 クラブハウスの廊下を歩きながら口に出した言葉が些か響いて耳に残った。ああ、言ってしまったぞ。そう思っても笑顔を絶やさずに丹さんに挑む。きっとこの人が一番厄介なんだ。きっと丹さんも俺のことが厄介だと思ったから先制をうってきたんだ。と思うことにした。

「ふーん、」
「余裕ですね」

 そうでもないよ。そう言ってから、椿は足が早いから狩るのがお互い大変だよな。とニイッと笑顔を向けてきたので、こちらも負けじと笑顔を返した。



食物連鎖越しの



(110207)
果たして丹波年上、石神年下でよかったのだろうか。どっちか早生まれとか言わないよね。口調分からない壊滅( p_q)
それでも石神と丹波をどうしてもだしたくて、ガミバキタンならぬガミ→バキ、タン→バキです。いや、本当に分かりにくい話で申し訳ないです。ログにいれようと思ったんですが長いなって。
壱汰はガミバキもタンバキも応援しています←
もちろん、ガミタンガミとかホタガミも好きですが←
やっぱり椿受けが好きみたいです。

しかしこれ、ザキバキ←丹+神みたいな。赤崎の発言はゲームについてなのかそれとも椿についてなのか。壱汰もわかりません(´-ω-`)
とりあえずモンハンわきゃわきゃなETU書きたかったって話です(・ω・´)キリリ


壱汰

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