無事に、妹への誕生日プレゼントを買えた。私にしては奮発した方だと思う。
そして今、妹の誕生日のお祝いに家族で外食してるんだが…暇。いや、家族で話してるから楽しくないという訳ではない。ただ何だろうか。暇なんだ。その上、何故か嫌な予感と言うか胸騒ぎみたいな感じがする。うーん。「あ…」トイレから帰ってきたら、佐久間先生と源田先生を見付けた。どうやら2人でご飯食べに来てるらしい。ガチホモですか、このヤロー。本当は今暇だから、話し掛けたいけど、佐久間先生に居眠りの事とかでまたとやかく言われそうだから止めておこう。別に国語はそこそこな点数取れてるから良いじゃない。源田先生は怒らないのになあ…。なんて考えながら二人に見付からない様に家族が待つ席へ戻る。…にしても暇だわ。親友の名前にでも電話しようかな。よし!そう思い立ったら、いざ行動。


『もしもし?』
「親友の名前ちゃーん。名前ちゃん暇よーー」
『…で?』


相変わらずノリが悪いなあ。テンション低いよとは言わないけど言いたくなるよねーまったく。言ったら「あんたがテンション高いのよ」って言われる確率100%よ、絶対。そう思ってたら、電話越しに聞き慣れた声の中に大好きな人の声が私の耳を捕らえた。私が聞き間違える訳のない声。


「今、南雲先生の声が聞こえた」
『うちにご飯食べに来てるよ』
「まじで?!」
『うん、ヒロト叔父さんが連れてきた』
「うわあ羨ましい!なにそれほんと羨まし過ぎんだろ!ちくしょー!明日何話したか教えてよねー!」
『わかった、わかったから。じゃあ切るよ?』
「うん、じゃあねー」


携帯を閉じて、とりあえず深呼吸。…改めて羨ましいな、オイ。私だっていつかは南雲先生を家に呼ぶつもりだったのに親友の名前に先を越されてしまうとは。これは予想外。珍しく、私の予感は的中してしまったらしい。こんな事、滅多に無いからきっと明日は雨ね。傘、用意しとかなきゃ。



今度は私の家に来て下さい、先生!


「何だ?今、悪寒が…」
「やっぱり風邪じゃないのか?」
「あれ?馬鹿は風邪引かないんじゃないの?」
「だから風邪じゃねぇって!あと馬鹿でもねぇ!」

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -