最近何故だか度々思う事がある。

世界中には誰も居なくて、私1人だけなんじゃないか、皆が自分を忘れてしまったんじゃないかって。そう考えたら寂しくて怖くて怖くて。夜も上手く寝付けない。
それをバーン様に言ったら「バーカ。そんな事奇跡でも起こんなきゃならねーよ」って言われた。…まあ確かにそうですけど、ねぇ?


「それに、例え世界中の奴らがお前を忘れよーが俺だけは忘れねーよ。絶対お前を1人になんかにしない。絶対な」


なんて歯の浮くような台詞を言ってから、自信に満ちた顔をした。いつものバーン様ならそんな事絶対に言わないから、違和感が抜群にあって拍子抜けしてしまう。


「だからよ、いつまでもそんな辛気臭え顔してんな」


バーン様に腕を引かれ胸板に頭を押さえ付けられる。「よしよし」なんてらしくもない事言いながらそのまま頭を撫でてくれた。なんかそれが逆に、気色悪くておかしくて思わず笑みが漏れる。


「なに笑ってんだよ、阿呆」
「ふふっ…いえ、なんでもありません」


バーン様に頭を撫でてもらったら、今まで悩んでいたのが馬鹿らしくなるほどに胸が軽くなった。


「…ありがとう」


20100721


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -