机を挟んで俺の前に居る名前が、さっきからやたらと楽しそうに考え事してる。何を考えてんだか…まぁ楽しそうだから良いか。…あ、良く見たらこいつの髪の毛さらさらじゃん。「ん、何?」「別に」思わず手を伸ばして触ってみたら想像してたよりもさらさらで、なんかずっと触っていたくなる。


「ねぇ晴矢」
「あー?」
「子供の名前ってどんなのが良いと思う?」
「は?子供?誰の?」


誰かの子供でも生まれるのだろうか。そう思ってたら、名前が俺と自分を指を差しながら「私と晴矢の」何て言い出した。「うぇっ!ゴホっゴホっ」やたらと楽しそうに考え事してるなと思ったらそんな事考えてたのかよ!何だよ、子供って?!


「何ようぇってっ?そんなに驚く事ないじゃない。まぁ想定内の範囲だけどさー」
「…も、もう一度」
「だーかーらー私達の子・ど・も」
「…お前頭大丈夫かよ」
「失礼な!私はいつだって真剣なんですー。だから晴矢との今後の未来を真剣に考えてるんですー」


馬鹿にした言い方で言われて、腹が立ったから額を小突いてやったら、しかめっ面になりながら額を押さえ込んでる。ざまあみやがれ。


「真剣に考えてんなら結婚を後回しにして考えるなよな。大体なんで子供の名前の方が結婚より先何だよ?」
「えーだって私達が結婚するのは決定事項だからー」
「いつ決まったよそんな事…」
「最初っからに決まってるじゃない」


ばちこーんと効果音が入りそうな感じのウィンクをされる。「アホか」とツッコんでやったら、「アホじゃないやい」と返ってきた。んだよ…可愛いな。


「まぁきっとお前には貰い手が居ないだろうから俺が有り難く貰ってやるよ」


ちょっとキザな事言ってやる。ふっ…これで名前も惚れ直すだろ。ああ何て俺は罪深き男なんだ。…あれ?なんか名前の顔が歪んでね?


「うわぁー何様だよ、お前」
「そこは惚れ直す所だろ!」


「え、嫌だー」なんてキャピキャピ楽しそうに笑ってる。…ったく。「で、結局名前はどんなのが良いかなー」俺の心境とは裏腹にまた楽しそうに考えてる。子供の名前考える前に、もっと凄い事しないと子供出来ねーのにな。


「別に今じゃなくても良くね?」まだまだ先は長いんだし。


「今じゃないとやだ」
「んだそれ」
「あ!南雲晴矢Jr.って良くない?」
「そんな良い事思い付いた!みたいな顔しても全っ然良くないからな。何で俺と名前一緒何だよ。おかしいだろーが」
「良いじゃない。だって外人何てみんなJr.付いてるじゃない」


そう言いながら頬を膨らませて可愛い顔してるけどダメだ。お前は外人を何だと思ってるんだか…。


「みんなJr.な訳あるか。お前今すぐ外人に謝れ馬鹿野郎」
「ん゛ー…。でも、きっと晴矢Jr.可愛いと思うんだけどなー」


そりゃあ可愛いだろうよ。俺と名前の子供だからな。


「じゃあさ晴矢はどんな名前が良いの?」
「俺と名前の名前を混ぜた名前」
「あ、それも良いかも」
「じゃあそれに決t「でもやっぱりJr.が良い!」


このままいくと、どうやら俺たちの未来の子供の名前はJr.になりそうです。


20100717


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