(※生徒設定)


「先生は意地悪です」
「どこが?」


即答とまでの速さではないがヘッドホンをしてるのに、それなりの速さで返答が来る。「俺、基本みんなに優しいけど?」とヘッドフォンを外しながら言われる。その仕草が、怒ってる筈の私がときめいてしまったのはかなりの重症の模様。


「だ、だって!授業中にいっつもと言って良い程必ず私を当ててくるし、ノートにアドバイス書くフリして落書きとかしてくるし」
「落書きの内容は?」
「そんなの覚えてません!大体、あれみんなに見られない様に隠すの大変なんですよ!」
「あれって事は内容覚えてるじゃん」
「お、覚えてないです!」
「俺に嘘付いても無駄だって一番知ってるのは名前だと思うけど?」


かなり自信に満ちた顔で図星を言い当てられては、反論するにも上手く出来なくなってしまい八方塞がりになってしまった。


「うっ」
「観念したら?」
「な、成神先生はやっぱり意地悪です!」


何だか居たたまれなくなり、鞄を持ち捨て台詞を吐いてその場から逃走する。「後ろから携帯忘れてるぞ間抜けー」と言われUターンして取りに戻った。


「名前だっせー」
「ほ、ほっといてください!」
「えーやだー」
「ニヤニヤしないでください、気持ち悪い!」
「それは無理…だって名前可愛いんだもん」
「っさ、先に帰りますからね!」
「あー…うん」
「さようなら!」
「バイバーイ。あ、今日電話するよ」
「…絶対ですよ!」
「ふふ、りょーかい」


20100820


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