「名前」


エイリア石と出会ったあの日。
「俺は宇宙最強になる」
なんて俺が言わなければ昔のままの仲良い幼なじみでいられたのに。
今じゃ話す事は疎か、触れる事すら出来ない。結果的には自分が蒔いた種の所為でこんな事になった。こうなると分かってはいた筈なのに欲望に目が眩んでしまったんだ。もしあの時、俺がちゃんと自我を抑制出来ていたら今はこうじゃなかったのだろうか。昔と変わらなく名前に接しられていたのだろうか。後悔しても既に遅いとは分かってるけど、そう簡単に後悔の念を断ち切れる程俺は切り替えの早い人間じゃない。これがもし悪い夢ならば…という考えは今まで幾度なくしてきた。


それでも俺は
夢ならばここで終わらせて、と何度も願うんだ。


「名前、ごめん」


題:確かに恋だった
20100813


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