(※双子設定) ねーちゃんの部屋は趣味丸出しで、壁には好きなバンドと漫画のポスターが数枚、好きなバンドのカレンダーがあり、本棚には何十冊の漫画やら雑誌があって、小さい棚にはCDやらDVDやら好きなバンドのグッズがある。机の上にはコンポがあり、ベッドには人形が沢山置いてある。そして全てにおいて紫で色を統一している。 双子の俺とは全く正反対な部屋だ。俺の部屋は余り物がなく、意外とこざっぱりとしてる。唯一、ねーちゃんと一緒なのは壁に掛けてあるコルクボードくらいか…。そのコルクボードには写真が貼ってあり、ねーちゃんのやつには家族で撮ったや友達と撮った写真とか、シールとか、あと気に食わないがサッカー部の奴等と撮った写真がある。それと何故か、俺の寝顔の写真も。 確かに、俺のコルクボードにも家族との写真はあるけど殆んどがねーちゃんと撮った写真でいっぱいだ。本来ならねーちゃんオンリーの写真も貼りたい所だが、友達や佐久間先輩達が来た時に色々と厄介だからそうはしない。ねーちゃんは可愛いから、絶対みんな惚れちゃうからな。まあ、ねーちゃんと撮った写真だけでもあれだけど、それは貼っておきたいから。 そう物思いに耽ってると…バンッ。ドアが開きねーちゃんがニコニコしながら入ってくる。 「ノックくらいしろよな」 「めんどくさい」 「おい」 「それよりこれさー、こないだ撮ったプリクラ欲しい?」 「当たり前だろ。早くよこせ」 「まあ生意気」なんて笑いながら言って俺にプリクラを「ほれ」と渡してくる。俺が、ねーちゃんと撮ったプリクラを欲しがらない訳がない。 「私さ、携帯に貼ったんだけど…健也は?」 「許可なしか」 「良いじゃない、双子なんだから」 「あーそうですか」 「で、どうするの?」 「…そんなの貼るに決まってんだろ」 「さっすが健也!」 俺がプリクラを携帯に貼ってると「んふふー」と気持ち悪い笑い方しながら「ラブラブだね」なんて吐かしてくる。とりあえず、頬が弛むのを隠しながら「アホか」とだけ返しておいた。 20100803 |