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そして。
「出来た〜!」
なんやかんやで、カレーが完成。
作ったのは、ほぼウォニ。
「Woniの料理が食べれるファンなんて私くらい!?//」
憧れのアーティストの料理に、大興奮の結子。
「カレーでそんなに喜んでくれる人初めて会いましたよ〜(笑)」
「しかも、俺も一応作ったのに…」
「お兄ちゃんよりWoniの方が作ってたもーん」
嬉しそうに皿にご飯を盛り付ける結子。
「まぁ…確かに…」
橋之介も渋々納得しながら、盛り付けられたご飯にカレーをかける。
「てか何で結子手伝わなかったんだよ…;」
「んー…何となく?」
結子は、食器棚の引き出しからスプーンを取り出す。
「〜…何となくって何だよ…;」
「何となくは、何となくだよっ」
山下兄妹は、テーブルにカレーとスプーンと飲み物を並べる。
「ふっ…ははっ」
二人のやり取りに、思わずスジュムの笑顔がこぼれた。
「仲良しなんだな^^」
「そうか〜?」
「いっつも喧嘩してばっかだよ?」
山下兄妹は、顔を見合わせる。
「それは、仲良しだからだよ。
ねっ、スジュム?」
「ん、そうだよ」
ウォニの言葉に頷くスジュム。
「え〜?
だって、Neunは喧嘩しないでしょ〜?」
「僕たちだって喧嘩するよ?」
「スジュムとウォニって、喧嘩しなさそうだよなぁ…」
「うん、うん」
「たくさんするよ〜!
スジュム僕のおやつ、食べるんだもん!」
「うっ…ごめん…」
「勝手に食べるのは駄目だろ〜…;」
「流石、大食漢のスジュム…!」
さすがファンの結子は、S-Jum…スジュムが大食いであることを知っているようだ。
「「大食漢…?」」
難しい言葉に頭を傾げるスジュムとウォニ。
「たくさん食べる人の事だよ」
すかさず、橋之助が説明。
「「あ〜!」」
「スジュムのためにある言葉だね(笑)」
「そうかもな(笑)」
「で、それで?」
橋之助は意外と興味深々。
「これウォニのだったのか…ごめん
って言う」
「そしたら僕が、同じの買ってきてくれたら良いよってゆーの」
「「で、仲直りする」」
「甘い喧嘩だな…;」
「僕には甘くないよぉ…」
「Woni可愛い〜!//」
結子興奮。
「可愛いかぁ…かっこいいが良いなぁ…」
「だって可愛いんだもん」
「確かにウォニって、かっこいいってキャラじゃないよなぁ…コーヒー飲めないし…」
橋之助も頷く。
「コーヒー飲めないの関係ないじゃん…」
落ち込むウォニ。
「まぁまぁ、早くカレー食べようよ!」
空腹感が限界に近いスジュムが言う。
「そうだな(笑)」
橋之助が頷くと、皆、カレーが盛り付けられた皿の前に座る。
スジュムの隣に結子。
スジュムの向かいに橋之助。
橋之助の隣の結子の向かいにウォニ。
「「「「いただきます」」」」
4人で、しっかり手を合わせて挨拶。
そして、話をしながら食べているのに直ぐに完食するスジュム。
「美味しかった〜!」
「早いなスジュム!」
橋之助だけは驚いている。
ウォニは慣れているし、結子はメディアを通じて知っていたので驚かない。
「そうかな?」
「S-Jum、おかわりどう?盛るよ」
と、結子。
「良いの?^^じゃあ、お願い!」
結子に自分の皿を渡すスジュム。
それからスジュムはカレーを4杯たいらげた。…それも、大盛りを。
「Woni、美味しかったよ!」
結子が満足げに言う。
「ありがと!
また違うもの作ってあげるね^^」
ウォニも食べ終わった食器を運びながら、嬉しそうに笑う。
「うん、楽しみにしてるね!
お皿は、私が洗うよ。
…作るの手伝わなかったから(笑)」
結子は、そう言いながら食器を洗い出す。
「サンキュー。
じゃ、俺たちゲームでもするか!」
「ゲーム!」「お〜」
ウォニとスジュムも賛成のようだ。
そして、ルールや操作方法を教えてもらいながら3人でわいわいゲームをした。
その後皿洗いが終わった結子も加わり、大盛り上がりとなった。
楽しい時間は過ぎて、既に6時となっていた。
「僕たち、もー帰らなくちゃ…」
ウォニが寂しそうに言う。
「もっといれば良いのに〜!」
結子が二人の腕を引き、引き留めようとする。
「7時から、日本語のレッスンがあるんだ。
だから、今日はもう帰らなくちゃ」
スジュムが、肩をすくめながら言う。
「そっか…じゃあまた連絡するよ!
二人もいつでも連絡くれよ?」
「うん」「OK!」
二人もにこやかに返事をする。
「あ〜!私ともメルアド交換しよっ!」
結子が自分の携帯を取り出す。
そして、快く二人は結子と連絡先を交換した。
「あ、俺達と友達な事は秘密にしてね」
「ああ〜…芸能人は大変だからな…;」
「ん、よろしく!」
「「了解〜!」」
息ぴったりで返事をする山下兄妹。
「じゃあ、俺送ってくよ。
まだ道わかんないだろ?」
「あ、うん助かるよ」
「じゃあ、お邪魔しました!」
「お邪魔しました^^」
2人は挨拶をして玄関を出る。
橋之助も、二人に続いて玄関を出る。
「また絶対来てね!」
結子は、玄関で3人を見送った。
「橋之助、今日はありがとう」
「楽しかったよ!
今度は僕たちの家に来てね^^」
「ああ!行く行く!」
「ここまでで良いよ^^
気をつけて帰ってね!」
「ああ、じゃあまたな!」
「またな〜(笑)」
スジュムも橋之助を真似して言う。
そして別れて、それぞれ家路へと着いた。
Neunの二人は、一旦、2階にある自分達の部屋に戻ってから1階の大家さんの部屋の日本語教室へと向かった。
スムーズにレッスンをこなした二人は、また部屋に帰り、翌日から始まるスケジュールの為に体を休めた。
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