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「羽根突きする者はこの指にとまれ〜!」

まだ酔っているであろうシエルが、いきなり叫び、高らかに右手人差し指をかざした


「坊っちゃん……羽根突きを知っておられるとは……!」

セバスチャン、シエルが意外な知識を持っていることに感動


「あ〜やりますっ!」

フィニは一番に指にとまり

ソーマ、バルド、メイリンが次々にとまっていく


「セバスチャンさん、アグニさんやらないんですか?」

なでしこは、首をかしげながら聞く


「「我々は…;;」」

「良いじゃないですか!はい!坊っちゃんの指にとまってください♪」

なでしこは二人に薦める

「「……;;」」


「セバスチャン!アグニ!やらないのか!?トーナメント式で景品はなでしこだぞ!」

シエル、酔った勢いで景品まで決めてしまった


「え゛…私…!?;;」

「「やりますっ!」」

なでしこが景品ときいた二人は、やる気がみなぎり、もう止められない

背後に燃え盛る紅蓮の炎さえもみえる…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ジャンケンの結果、第一回戦はバルドVSフィニ。

「いくぜー!ぅおらぁ!」
バルドは思いっきり羽根を打ち出した

「よいしょっと!」

フィニは負けじと思いっきり羽根を打ち返した

ぎゅんっという音と共に物凄い勢いでバルドの元に羽根が行く

「う、うおっ!?」

バルドはなんとか羽子板で羽根を受け止めるが、羽根の勢いは止まらない…!

ドリルの様に羽子板に食い込むフィニの打ち込んだ羽根。


……しーんとする一同


「うお!?」

「どうしました、バルド?」

セバスチャンが問いかける


「羽根が止まったんだが、羽子板から羽根がとれねー!」


皆はバルドの言葉に、羽子板に見入る


「羽子板が厚くて助かったな、バルド」

「庭師殿!これ程の力をお持ちとは……!」

「あわわわわ!羽子板から煙が出てますだ!」

と、シエル、バルド、メイリン。


「これじゃ体がもたないぜ!手も痺れてるしよ……俺は辞退するぜ…」

バルドは、そう言って羽子板with羽根をセバスチャンに渡した


「ではフィニ、これでバルドの顔に一つ落書きを」

セバスチャンはフィニに、墨のついた筆を渡す


「なでしこから聞いた話では、一度打った羽根を、取れずに地面に落としてしまった方は、そのつど対戦相手から、顔に墨の落書きを受けるとか」

シエルも説明。


「わかりましたー!」

フィニは元気に返事をして、バルドのおでこに「はげ」と、落書きをした

「……ハゲてねぇっつの」

バルドは手鏡を見ながら文句を言う



「さて、二回戦はメイリンVS坊っちゃんでしたね?」

そう言って、二人に羽子板と羽根を渡すセバスチャン


言うまでもなく、メイリンが敗北。
顔には墨の落書きだらけである


「お嫁に行けないですだ……」

「大丈夫よ!メイリン、可愛いんだから☆」

なでしこは落ち込むメイリンに言葉をかける

「なでしこさん、ありがとうですだ!///」




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