非・現実奇記
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男「フローズン・ランドなんて聞いたことが無い」
嶺川「そうね‥通称だもん。でも、ここがあの国だなんてもう誰も信じないわ‥」
男「どういう事だ?」
嶺川「あなた、世界の崩壊って信じる?」
男「崩壊?‥そういや、だいぶ前から地球は終わると皆が騒いでたな。
だけど、実際は無いだろうと笑ってたな」
嶺川「今日の年月日はわかる?」
男「今日?今日は‥2012年の‥1月になったばかりだ。正月が明けてそんなに経っていない」
嶺川「そう‥あの、これから言う事はあなたにとってはショックな事になるわ」
男「え?」
嶺川「今日は2014年の2月よ」
男「な‥ええ!?嘘だろ!?」
嶺川「嘘では無いわ。このデジタル時計を見て、今日は2014年2月15日よ」
男「そんな‥そんな嘘だ…俺は確かに家にいて‥友達と楽しく喋ってた…」
嶺川「あなた、本当に何も覚えて無いの?」
男「…」
嶺川「そうよね‥。今でも信じない人はいるわ。ここがかつての東京だったなんて」
男「!! え!?何だって!?」
嶺川「ここは、かつては東京だったのよ」
男「そう‥なのか…」
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