ややジン→バン気味




「ジンって俺の前だと随分と喋るよね」
「そうかな?」
「皆の前でもそうしてあげるといいのに」

学校でのジンは話しかけられても、相手に興味を示さず、無視。また彼からも話しかけることはしない。転校してきたばかりは男女問わずにジンと話したがっている者はいたが、いつの間にか諦めていた。

「僕は対等と思っている人間としか話さないし、関係を築くつもりはないさ」
「対等ねぇ…」

ジンの言う対等とはどういうものなのだろうか。
少し前にジンの世話係のお爺さんからこっそり聞いたことがあった。
アングラビシダスでジンとLBXで戦った時、楽しそうだったと。「きっとお坊ちゃまは対等に渡り合える相手を見つけて嬉しかったのでしょう…環境のせいか友達もいなく、ずっと一人のようなものでしたから」と優しく語りかけてくれた。
こうして話してくれるわけだし、おそらく学校でジンが絡むのはバンだけだ。
以前は敵同士だったけど。
今は友達と言ってもいいのかなと思っている。

「ジンは俺のこと対等って思ってるの?」
「そうだなバン君は対等というよりも特別かな?」

特別って…?と聞き返す前にジンと唇が重なった。


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テーマ「人外ファンタジー」
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