蜂は蜜を求めて
※4校テニス合宿設定
「ッ、ふぅ、ん」
「幸村…遠慮せずに声を出せ。」
「ンン!!無理にきまってんだろ…!馬鹿かお前はッ…バカバカ真田のバ、」
ふいに中奥を突かれ思っていた言葉が途切れる。
今ここはどこか、しっかりと考えた上でさっきの台詞を言ってほしかったと、真田で埋まりきった小さい脳みそでぼんやりと思う。考えなくても簡単に分かる事なのだけども。
「お願いだから抜いてよ…」
中に入り込んだ質量の大きさに思わず声が震える。嫌だと脳内で思っているにも関わらず、口から飛び出すのは甘い吐息ばかり。
…ちなみに今日はテニス最強4校合宿の初日であって、決してこのような事をするために集まっているわけではない。
多少広い部屋ではあるが一部屋ずつ8人が滞在していて布団を敷き詰めればあっという間に狭く感じる空間になり、真っ暗で周りがよく見えないとはいえすぐ隣には別の学校のレギュラー達がグッスリと眠っている。
信じられないが、その中で真田ともあろう男は「我慢出来なくなった」と一言述べ、両手を無理矢理押さえ付け随分と大きなヤツを挿入し始めたのだ。
そして今
「っ、ちょ…っぁ、ふ」
指を口に加え声を必死に我慢している俺を完全に見ないフリし、ゆっくりだが律動を始めた真田。ぶん殴ってやろうかとも思ったが襲い掛かる快感に抵抗の力が徐々に弱まっていくのが分かった。
あぁ、なんかこの感じヤダ
暗闇の中耳に留まるのは嫌らしい水音と女のような喘ぎ声。上から布団を被っているため響きはしないだろうが、少しでも大きな声をだせば、絶対ばれるだろう。ましてや隣で安眠しているである人物はあの跡部である。気づかれればどんなことになるか(多分脅されるあるいは一生ネタにされる)。
それでも、彼は飢えた獣のように休むこともせず激しく突いてくるものだから、抵抗することが出来ない。体全体が快感を感じ、理性なんて気を抜いた瞬間どこかへ消えてしまいそうだった。
無造作に突きあげを行われ限界が近い事を察すると、俺はグッと力を入れ彼の動きを止めさせた。
「布団ッ…ハァ…汚れちゃう」
抜いて抜いてと歎く俺に対し、イきたくないのか?と意地悪く質問してくる彼に思わず言葉が詰まる
イきたくないわけではない
気持ちよくない、わけではない
ただ、余裕をこいて微笑む真田の表情が非情にむかつくのだ
俺が何も話さない事をいいことに、体制を少しずらすと最奥へ一突き。
最も快感を感じるポイントに、まさか的確にクるとは思いもしなかったため我慢する事も考える事も出来ず、弓なりに身体を反り返すと、そのまま白濁を真田の腹に吐き出してしまった
どろどろと出てくる、苦い蜜
視界がショートして
快感のあとに残るのは、何とも言えない脱力感
あっと気づいた時には既に時遅く、太股を伝い布団は濡れてしまっていた
「ぅぁ、やっ…」
ツゥ、と流れる一滴でさえももどかしい
恥ずかしさと絶頂の感覚にふと気づけば涙がこぼれていた
「幸村ッ…!どうし」
「どうしたじゃないだろ馬鹿!
お前のせいで…ん!?」
言おうとした台詞は再び彼の唇によって遮られる
溶けてしまいそうだ
暑い、
こんな状態の中俺達は何をしているのだろうか?
挿れて挿れられて
喘いで泣いて
それでも熱は冷めないまま
お互いの唇を深く絡めあったのだった
「よお、真田」
「むむ跡部、昨日はよく眠れたか」
「残念ながら寝不足だ
お前らのせいでな」
「…は」
「まぁ、幸村の可愛い喘ぎ声、聞かせてもらったから許してやるよ。あーん?」
「っ…!」
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