お母さんにお弁当を持たされて家を出たのは良かったものの、なんだか食欲がない。
朝だからそう思うのかと考えていたのだが昼になってもそれは同じで。
前日舌を噛みまくって口内が痛いせいで食欲が消えたのかもしれないのだが、どんな理由にせよ、お弁当を捨てるわけにはいかない私はブン太のクラスに来ていた
「おーい丸井」
「お、名前!それ、もしかして俺に弁当でも作ってくれたわけ?」
多分本人は冗談のつもりで言ったのだろうが、半分くらい弁当を持ってきた理由があっていたので軽く頷けば「えっ」と顔をひきつらせた
「まじかよ…お前もしかして俺のこと…」
「悪いけど冗談だよ。今日食欲無いからあげる」
「んだよ驚かせやがって」
文句を垂れる丸井を尻目に私がお弁当をそのまま机の上におけば、横から仁王が「ダイエットか?」とニヤニヤしながら茶々をいれてきた。たしかに最近ちょっと太った気はするけどそれは関係ない、断じて。
でも食べなかったら午後の授業がつらいのはわかってはいるが、どうにも私の好きな唐揚げをみても唾液が湧き上がるようなことはなかったのだ、どうしようもない

丸井ならおいしく食べてきてくれるだろうと思って持ってきたが、案の定幸せそうに私のお弁当に手をつけていた。仁王は太るぜよぶーちゃんと丸井を煽ったせいで私までとばっちりをくらって怒られたので二度と仁王の前で丸井に弁当をあげまいと誓う、そんな昼休みだった。
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