前にいた世界と違ってすーぱーは大きくて色んな食材やら不思議な食べ物やらが揃っていてついつい買いすぎてしまった
チキュウはあらかじめ本で見てもまだまだ未知なることがいっぱいあって新鮮だ。
レイトウショクヒン、あれはどうやって食べるのだろうか。あとで調べなければ

わたしは大量の荷物をもってふらふらとすーぱーを後にする
抱えても重くは、感じない。ただいっぱいありすぎてバランスがとりずらいし前が見えない
これはわたしが小さいわけでは決してない、決して。

その時どしんと鈍い衝撃を感じたかと思うと荷物から私の買った食材がドサドサこぼれて…こぼ…ああいけないはやく拾わないと!
拾ってる最中にそそくさとわたしの横を通り過ぎる人を見てわたしは初めて人にぶつかったのだとわかった。電柱か何かだと思ったのだけれども

買ったものが多いせいか拾うのには時間がかかる、端から見ればさぞおかしい光景なのかクスクス笑う声や視線をひしと感じたが
そんなことよりもわたしははやくこの食材を拾い集めなければという思いの方が強かった。
集中して拾っていると、わたしの隣に人がしゃがみこむ。一緒にわたしの落とした食材を拾ってくれてるみたいで、わたしのぶちまけた食材はあっというまに袋の中に戻った
わたしはお礼をすると共にこの場を立ち去るべく荷物を持とうとしたのだが
拾ってくれた彼が荷物を渡そうとしない
「スミマセン、その荷物」
「アンタ、家どこにあんの」
「え?あ、あそこの建物っすけど」
「…こんな量アンタ一人持てるわけないじゃん、一緒に持ってくっつの」
誰も拾ってくれないから無慈悲な場所だと思ってたけども偏見だったのかもしれない
親切な人にじわじわと感動しつつ、わたしは有り難くその申し出を了承したのだった
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