*【しあわせならわらってよ】のバッドエンドver.



そばにいられれば、それだけで、しあわせ

そう、心の底から思えていたら、増悪する欲望とのジレンマに打ち勝っていたのだろうか

僕の過ち、それはとある特別な友人に良からぬ感情を抱いて、生き永らえていること

彼を自分のモノにしたい

誰にも奪われように、自分の唾液でベタベタにして、知らしめたい

そんなキタナイ気持ちを、胸の奥の奥で、惨殺する日々が途方もなく続いていたんだ

最初は、彼から漂うやわらかな空気を、吸っていただけで、ふんわり心が満たされていたのに

人間というモノは、飢餓で心を狂わされた獣というモノは、


「……あか、し…くん、…ひどいです…こんな、ことして……ひど…い……き、らい、…きらい、です…だいきらい…しんで、ください…」


最低最悪、だ

お前のすべてを、口にしたくて、その白い肌を暴いて、貪ってしまった、こんな僕は死んでしまえばいい

死んで死んで死んで、


「……だいきらいでも、いいよ…それでも、どうしても、…テツヤが欲しかったんだ…」


死んでもいい程、嬉しいんだ

まっさらなテツヤに、はじめてツバをつけたのは、僕である事実が、死ぬ程嬉しい

お前を愛してるから、ずっとずっと、我慢してた

でもね、


「テツヤを、骨の髄まで、味わいたい」


お前を愛し過ぎたから、ガブガブ、食べてしまった


「ごめんね、テツヤ、もうとまらない」


食欲のままに、愛欲のままに、お前は僕のモノ





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