*おはなし【燦燦と斬斬】のふたり
不規則なリズムで弾むボールに、おっきなため息ひとつ
「ドリブル、全く上達しないな」
「すみませんね、凡人以下で」
「あぁそうだな、予想以上だ」
「…煩わしいならさっさとどっか行って下さい」
「そんなこと、誰も言ってないだろ」
「顔に書いてあります」
「“出来ない子ほど愛おしい”って?」
「…そうなら、もっとちゃんと愛でて下さいよ」
「愛してるよ?お前が思ってる以上に心の中でちゃんとね」
黒子テツヤがシュートもドリブルもパスも勉強も家事もなにもできなくても、俺はお前のことを可愛いとしか思えないんだ