*【空模様】の高智さまに【ぴよぴよ、恋は発達遅滞】の設定のお話を作って頂きました。
※高校黒子視点で両片思い?







僕は今、途方もない程の深い深い後悔に沈んでいるのです。








先日やっと“キセキの世代をぶち倒す”という目標が達成され中学時代の元チームメイトとも昔以上に仲良くなり、高校から知り合った互いの友人達も交えての交流は楽しく、加えて独りだった彼らが笑っている姿は嬉しくもあった。



そんな日常のなかで気付いた事が一つ。


中学時代に僕は赤司君を“お母さん”のように慕っていた。
同い年の男子にその言い種はどうかと思わないでもないけれど、



僕を導いてくれたこと

沢山の友達や仲間に巡り会えたこと



そういう様々な変化であったり、次々に出来る思い出に何もかもが新鮮で楽しくて綺麗な欠片が降り積もって僕の箱を一杯にしてくれたおかげだったのだ。


しかし、ふと自分は赤司君をどう思っているのか疑問が浮かんだ。


青峰君は相棒で友達

緑間君は時々変な人だけど友達

紫原君はお菓子友達

黄瀬君は何処か犬っぽいけど友達

桃井さんは女の子だけれど友達



じゃあ、赤司君は?


神様?親友?友人?恩人?


どれも当てはまるようで当てはまらない。
赤司君を見ると安心して、見られると嬉しくて、でも何処か不安に感じたり心臓が跳ねる事もあるけれどみんなとは違う感情。
同級生を見て安心なんてしない。
でも、赤司君の側に居るだけで居ても良いっていわれると、ふにゃ、ってなって安らげる。

だから、幼い僕は思ったのだ。


“お母さん”


に対する気持ちと変わらないと。あやふやだった気持ちに名前が付いた瞬間だった。
安全基地の範囲外では行動出来ない幼い子どもは僕で、振り向けば居て見守ってくれている母親は赤司君。


僕よりは大きな背中を後ろから追い掛ける姿はカルガモのよう。



お母さん、

待って待って、

大好きだから置いて行かないで、


ぴよぴよ、ぴよぴよ刷り込んだ気持ちでひたすら母と慕って脇目も振らず一直線。



“何か”から遠ざかった
“何か”を見落とした
“何か”を傷つけた



それでも、

近くに寄れて良かったと、母親だと思えば甘えれると、一緒に居れると勘違いした事に気付かないまま。




「初恋は実らない、ですか…よく謂われますよね、男性の初恋って実は幼い時の母親だって…僕は馬鹿です、赤司君にずっと初めて会った時から“恋”していたのに誤魔化して、ああ、本当ですね…初恋は実る筈もない」


今更、言えもしない。謝るなんて、お門違い。
後悔しても遅い、過去は変えられない。



ただただ、空に地面に人知れず告白。


「好きでした…好きです」



この恋は叶わない



end



*感想とお礼

「よし、このまま高智甘々師匠に書いて頂こう、そうしよう」と思った素敵作品をありがとうございます!!「なるほどなぁ〜、そういう事かぁ〜」となおさんの解釈に感心しながら、「うおおおお黒子っちいいぃぃぃいいっ〜!!」と切なくなりながら、「今だっ!攻めるなら今だっ!お母さんんんんんっ、じゃなくて、赤司くんんんんんっ!!!」と鼻息荒くなりながら読ませて頂きました。それと、“何か”を遠ざけ見落とし傷つけた、という部分の表現が私好みでした。私がこのお話を書くと似非ほのぼの甘になりますが、さすがのなおさんはナチュラルですね。今回のお話は切甘という雰囲気ですが、両片想い大好きな私にとってハアハアせざるを得ない展開で…あ、すみません、雰囲気ぶち壊しですね、はい。とにもかくにも、【ぴよぴよ】しりーずを活かして頂き、誠にありがとうございました!!これからも高智甘々師匠を目指して頑張りますo(^▽^)o

ニニ子




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