修造兄さーーーん!!(おはなし付き)
2013/09/21 15:53

■なかなかくっつかない赤黒ちゃんを見守る虹村先輩という名のお兄ちゃん


部活終了後、いつものようにコーチと話し合っていると、こちらをチラチラ様子を伺っている赤司がいた。何だろう、珍しいな。いつもならば、俺じゃなくてあの子のことをチラチラと盗み見てじれったい行動をとっているのに。そう思いながらコーチとの話を終えると、やっぱり俺の方にゆっくり近付いてくる奴の気配。顔を向ければ、眉間に皺を寄せた浮かない表情をする後輩と目が合った。ほんと、どうしたんだ、こんな顔もするんだな、コイツ。驚きつつもこっちから声をかけてみると、

「…なんだよ、赤司…そのひでえ顔は…」
「虹村先輩……どうしましょう…」

身体をプルプル震わせながら頭を抱えて苦悩する赤司。え、ほんと、どうしたお前。

「…は?何かあったのか…?」
「…黒子が…、」
「黒子が…?」

理由を訊ねれば、やはり出てきたのは赤司の想い人であるあの子の名前。俺はふたりがお互いにお互いを意識している事を知って毎日ヤキモキしているのだが…その黒子が一体どうしたというのか。こんなにも、あの赤司征十郎を苦悩させるなんて…、

「…黒子がものすごく可愛過ぎて…俺、このままだと抱きしめちゃいそうなんです…!どうしよう…虹村先輩っ!!」
「…お、おぅ…そうか、それは深刻だな」

…なんてゆーか、もういっそのこと抱き締めちゃえよ、めんどくせぇ。とか、思ってもまだふたりは付き合ってもいないし、ましてや奥手過ぎてマトモな接触すら少ない。仕方ねぇな、どうにか赤司の衝動を抑え付けながらふたりが早くくっつくように頑張るとするか。




*おまけの虹村サンと灰崎クン
「……ハァ……、」
「…?…虹村サンがため息なんて珍しくね?つーか、最近疲れてるよーに見えっけど、なんか悩みごとでもあるんスか?」
「…そうだな。最近の悩みごとは…赤司が黒子に…キュンとし過ぎて勢い余って抱きつかねーかハラハラしてる」
「お…おぅ…そうっスか…お疲れさんです」




こんなお話、ちょっとシリーズ化したかったり。後でまた加筆修正してメインの方へ掲載します!後押ししてくれた九さま、誠にありがとうございました!!

ニニ子





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