さよなら秋の枯葉たち
「ねぇ、赤司くん、焚き火をしませんか?」
ニッコリ、人懐こい笑顔の、貴重なテツヤ
かわいい、すごくかわいい、めちゃくちゃかわいい、写真にして、眠る時枕の下に入れて、夢の中で何度も再生したい位、可愛い
まぁ、確実に、今のナイスショットは、僕の下僕達が一眼レフで激写しているはずだ…フフフ
だけど、なんだろう、綺麗な薔薇には棘があるように、可愛いテツヤにはフルボッコがあるから、手放しでは喜べない気がするんだ
うん、何か、とても、嫌な予感が…、
「赤司くん、枯葉を集めておきましたから、火を付けて下さい、お願いします」
していたのに、チャッカマンを渡された時、キュッと手を握られた僕は、その可愛らしいテツヤの動作で一気にテンションが舞い上がって、
「僕のテツヤへの燃えたぎる愛、着火!!」
その勢いのまま、積み上げられた枯葉の山へ、火を付けたんだ
「…あの、赤司さま……実は、黒子さまを盗さ…ゲフンゲフン、撮影したコレクションが全て何者かに奪われたのですが……」
あぁ、なるほど…
さすが、フルボッコ天使・テツヤ
あの枯葉たちに混ざっていたのは、僕の大切なテツヤたちだったんだね
それを、僕に燃やさせるなんて、
「…もう、嫉妬深いなぁ…テツヤは……写真の中にいる過去のテツヤを大事にしているのが、気に食わなかったんだね……心配しなくも…僕が愛しているのは、生身のテツヤそのものなのにっ!!」
もっと、もっと、愛してあげよう、僕の目の前にいる、一瞬一瞬新しい黒子テツヤを
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