エイプリルフール



四月馬鹿のルール
1,午後からはネタバラシ
2,人を傷つける嘘はついてはダメ
3,ついた嘘は一年間誠になる

そして俺は考えた。この渾身の嘘で皆を騙して俺はハッピー大作戦!!


「作兵衛聞いて、俺様恋人と別れちった」
「はあ!?なんだそれいつの間に!?」

「慰めることを許可してやろう」
「おいおい、慰めてほしいなら普通に言えよ。まじかよ、三之助のやつ昨晩はそんな雰囲気なかったのに…」

作兵衛ってばあっさり騙されてやんのぷぷぷー。おもろいでやんのー。

「剛は三之助にベタ惚れだったからお前から振ることはねぇもんな。ってことは三之助からか。でもあいつも剛のことべったべたに甘やかしてスキスキ煩かったくらいだし…?こないだだっておめーらが町まで団子食いにいった日の晩はもぐもぐしてる剛が可愛かったとかみたらしのタレが口元についてて舐めたら赤面して起つかと思ったとかのろけてウザかったし…。ってーとなんでだ?もしかして…」

!?
ちょ!まっ…はあ!?三之助さんあいつなに言ってんの!?作兵衛にそんなこと言ってんの!?おデートのあといつも言ってんの!?

しかももしかしてのあと黙りだした作ちゃんが超こわい。ヤバイ騙す相手間違えたかも。かもっていうかこれは確実に間違えたヤバイ昼まで時間がありすぎる。作ちゃんどんどん顔色変わってるヤバイヤバイ。

「なぁ…剛?」
「はいなんでございましょうか」

「最近、どっか…怪我とかしてないか…?」
「は?怪我なんか…いえしてません」

「…いや、そうか。んな簡単に言えねえよな…えーっと、じゃあ…今晩一緒に風呂入らねぇか…?」
「なんでテメェと入らなきゃなんねぇんだよ。それなら一人で入るわボケ」

「!?」
ついうっかり下手に出てたモードから普段の上からモードに戻って返事したら作兵衛がめんたまひんむいて大口開けてびっくらこいた顔しました意味わからんちん。どうしよう作ちゃんの相手すんのめんどくさくなってきた。

「…そうか、よし…剛!俺がなんとかしてやるからな!!」
「はぁ…?」

しばらく悩んだと思ったら何やら考えをまとめたらしい。そんでどっか行った。どうしようめんどくさい。嘘ついたらこんなめんどくさい特典があるなんて聞いてませんち。いやめんどいのは作兵衛だけか。あいつめんどくさい。
ふーっとため息ついたら左門のわめき声(「厠はどこだー!!」)が聞こえたので漏らすと非常に困るので助けてやる優しい俺である。ちゃんちゃん。


ちなみに昼飯のとき怖い顔した作兵衛が、超泣きそうな顔の数馬とこそこそ隠しながら包帯と傷薬渡してきた。俺がきちんと受け取った上で「さっきのやつ嘘だよ」ってネタバラシしたのに二人して盛大に殴ってきた。ヒドイ。しかも薬品取り上げられた。とてもヒドイ。

とりあえずこれで俺と三之助の仲は一年間は安定である。俺ハッピー!!
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