少年Sのつぶやき



私は彼を愛していました。

いいえ、今でも彼を愛しています。

きっとあなた達が生きている世の中では気持ちの悪いことでしょう。

しかし私たちの世では普通のことだったのです。

もちろん、最初は困惑しました。

こんなこと普通ではない、と。

男は女と…

それが普通のことではないか、と。


あの頃の私は頭が良かったので、
あぁ、勿論今も変わりませんが。

その時私は、先輩…同じ作法委員の委員長に相談したんです。


先輩は、正しい答えをくれました。

これは異常ではないこと。
焦ってはいけないこと。
忍者は常に冷静でいないといけないこと。

欲しいものは何をしても必ず手に入れること。






なぁ、剛。
私は間違ってなんかいないだろう?

この六年で着々と積み上げたのは選ぶことのできない選択肢。

お前は自分の意志で選んだように思うだろうが、それは私が用意したものなんだ。


これから死ぬほど愛してくれ。


back top

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -