獄寺は抱きしめていた初姫をそっと離し、橙の炎を灯していた両手をとった。
小さく白い手は過度の冷気で真っ赤になっていた。
「凍傷になりかけだな。保健室いくぞ、治療してやる」
『隼人じゃヤだ!先生にやってもらう!お前の消毒痛すぎるぞ!』
「我が儘言うな。とりあえずハンカチでも巻いて…」
「あれー?コイツ等サボっちゃってるよ」
「サボっていいのは3年からだぜ?」
「歯ぁ何本折って欲しい?」
「なんだおまえ等…」
「そこの女かわいーじゃん。オニーサン達といいことしようぜ?」
『ん?私か?』
「そっちの男はサンドバックけってー!!」
コイツ等阿呆か。
G…じゃなかった、隼人の目の前で私を誘うなんてただの自殺行為だぞ。
「………テメェら…覚悟はいいだろうなァ…?」
「んん?何言っちゃってんのこいつ…」
『程々にしておけよ。』
「あぁ…分かってる。分かってるが…」
バッと上げた手には、目一杯に握られたダイナマイト。
くわえ煙草であっという間に火をつけると、それを…
「俺の女にッ、手ぇ出すんじゃねぇえええええええッ!!!」
男共に向かって、バラまいた。