義理の弟Hの自慢
おれのあたらしいにいさんはとてもカッコイイです。
キレイでかわいくて、でもやっぱりカッコイイです。
古武術はなんでもいろいろできます。
スルジンでもトンファーでもティンペーでも、なんでもできて、なんでもつよいです。
「今日という今日は下克上じゃぁあああ!!!」
『たぶん無理じゃお祖父様』
「ふんっ!今日という今日は倒す!」
『雑魚キャラのセリフみたいじゃお祖父様』
うちのどうじょうでいちばんつよいおじいさまにもかちます!
いっつもおじいさまをコテンパンにしています。
こわいおじいさまをボコボコにしてくれるので、ほかの弟子の人たちもおうえんしています。
ちょっとしゃべり方が変わっているのもいいところです。
どこの言葉なのかはおしえてくれませんが、きくと「知らんほうがミステリアスじゃろ?」といってカッコよくわらうのできにしません。
「ぜよ」とか「じゃ」とかいがいにも、「ぴよっ」とか「ぷりっ」とか言ってるときもあります。
いつもカッコいいにいさんがかわいくみえるので、とてもすきです。
にいさんは見た目もカッコいいです。
お日さまに当たってキラキラするぎん色のかみがきれいです。
ちょっとながめで、くびのうしろでしばっています。
それをほどいたときは、女の子にみえるくらいかわいいです。
目は、とてもきれいな金色です。
日本人じゃないみたい、ってにいさんはいってるけど、おれはだいすきです。
ほうせきみたいにキラキラしているにいさんの目をみると、おれもうれしくなります。
おやすみの日は、いっしょににわでおひるねをします。
にいさんはおれよりもせがたかいので、おれをぎゅーってしながらねます。
にいさんはいつもお日さまのにおいがして、とってもきもちいいです。
ごはんのときに、おれのにがてなものがでたときは、こっそり食べてくれます。
いつのまにかにいさんのお皿にうつっているので、にいさんはまほう使いなんだと思います。
よるもいっしょにねます。
一人ようのおふとんに、二人でねます。
にいさんがいてくれるので、まっくらなへやでもねられるようになりました。
にいさんが「おやすみ」とあたまをなでてくれると、すぐにねてしまいます。
にいさんがいてくれるとよくねられます。
あさも、にいさんがおこしてくれるのでちこくもしません。
たまにねごとで「ひろし」という人のなまえをよんでいます。
だれかはわからないけど、にいさんをきずつけるやつなら、にいさんにばれないようにたおそうとおもいます。
いまは、あさとよるしかいっしょにいられなくてちょっとさみしいです。
あと一年でにいさんと同じしょうがっこうなので、まいにち会いに行こうとおもいます。
よくくみ手もしてくれます。
やっぱりにいさんはつよいので、ぜんぜんかてません。
でも、いつかにいさんよりもつよくなって、にいさんをまもれるようになりたいです。
「にいさん、にいさん、」
『何じゃ、若』
「だいすきです!」
『…俺もじゃ(これで32回目…)』
義理の弟Hの自慢(おれのにいさんは、さいこうのにいさんです!)
(日吉、作文は"家族について"だ)
(にいさんもかぞくです)
(最初から最後まで兄しか出てきてないだろ!)
…………………
幼稚園に作文なんて、たぶんない。
てゆか、なかった……けど。
氷帝は教育が進んでるってことで。
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