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「#幼馴染」のBL小説を読む
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  放っといて下さい頼むから


若とも和解し、翌日から氷帝学園初等部に通うことになった。

ちなみに若は幼稚舎というところにいるらしい。


…どんだけマンモス校だよ。
完全エスカレーター式で幼稚舎→初等部→中等部→高等部→大学部



…マジでか。

前世で必死に受験した僕がバカみたいなんだけど!


僕が転入するのは1−A。

初等部だってのにクラスが多いなまったく。



「今日は転校生がいます!入ってきてー日吉さん!」

『はい。』


知ってる?最近の小学校って生徒全員さん付けなんだってさ。びっくりだよね。


はい疑問に思った貴方へ!
僕の名字は日吉になりました(笑)





僕は大人しく返事をして教室に入った。






しーん、とする教室。

僕はこの後の展開を予測し、耳を塞いだ。







「わぁぁぁああああ!!かっこいい!」

「きれーきれー!女の子?男の子?」









女っぽいって言いたいのか。まぁいいけど。

一瞬の静寂の後、耳を劈くような大歓声。

僕はノーダメージだけど、先生大丈夫かな…




「で、では…自己紹介してくれるかな?」


あ、やっぱりダメージ大。

僕は一歩前に出て簡潔にいう



『にお…日吉、雅治じゃ。名字で呼んでくんしゃい。苦手なのはうるさいこと、好きなのは静かなことじゃ』


ちょっと刺々しかったかな…ごめん、本心なんだ。


「席は宍戸さんの隣よ。手、挙げてー?」

「…はーい」


女の子…じゃない、男の子か!僕も人のこと言えないけど、髪長いなー。

っていうか、目つき悪…私も悪いけど!



「俺、宍戸亮。好きに呼べよ」

『ん、分かった。宍戸じゃな。』


口角をつり上げて笑ってやる。
小学生らしからぬ微笑みだとは思っているけど、まぁ癖だからねー

ちなみによろしくって言わなかったのは意図的に。

よろしくする気ないんだよね、比呂士と若以外。





聞いたことある気がする…まぁ気のせいか…?でもここ氷帝だしなぁ。
ひょっとしたら主要キャラか?


ダメだ印象が弱かったか原作と姿が違いすぎるからか、記憶に見当たらない…!




くっ悔しいな!



「きれいな子…」
「大人しいねー」
「緊張してるんじゃない?」


こそこそこそこそと…!子供なら子供らしくおおっぴらに行こうよ!

堂々とそういうこと(下手すれば悪口)言えるのは子供のうちだよ子ども達!



「なぁなぁ!その髪って天然?染めてる?ちょーカッコ良い!」

『へ?あ…』


なんだこの赤髪おかっぱ。


「名前なんだっけぇー?俺ジローだC!」


さっき言ったばっかなんですけど!なんだこの金髪!



…むしろ君たちが染めてるのか!?
赤とか金とかないだろ!いや銀もないけどね…



「岳人、ジローうっせぇぞ!」

「クソクソ亮!いいじゃねぇかよ!」

「そうだC―!がっくんはうるさいけど!」

「ジローだって騒いでんじゃん!」









う、る……せぇぇええええ!!!(壊)




前言撤回、大人になってくれ。

もっというと放っといて…!



育児ノイローゼになったお母さん、お疲れさまでした。貴方は悪くないよ子供にも若干の責任があるよ!

…っていうのは置いといて




『ちょ、うるさいんじゃけど…』


僕は自分で言うことにした。
だ、だってうるさいんだよ!



「「おおおーっ!」」

え?僕なんかした?



「方言っていうの?マジマジかっこE―!」

→似非のね。

「どこのだよっ?何か爺くさくね?」

→うるせーな殴るぞ。










…暴力反対!






はぁ、と僕はため息を吐いた。


ぽん、とその肩に誰かの手が乗せられる。

僕がその手を辿っていくと、苦笑いをした宍戸。



「頑張れよ。」
『…おん』



精神的に疲れて机に突っ伏すと覆い被さるように構い倒してくるガキ2名。



僕ってば最近口が悪い。
どうにかしなきゃ…










「俺の代わりに頼むぜっ!」






爽やかに笑ってぐっ!と親指を立てた。




前言撤回part2。






僕の感動を返せ。
数瞬前の自分、考え改めろ。


そしてその指を逆方向に折ってやりたい。









『(…若へるぷ…僕の癒し…ッ)』


家に帰ったら腹いせにお祖父様に挑んでみよう。













放っといて下さい頼むから

(にいさんによばれた!)
(ひよしくんどうしたの?)








………………

兄・弟・愛!!

デレ日吉よもっと出てこい!離れてても聞こえるブラコン最高。

最後のセリフは鳳君です。


育児ノイローゼなんて詳しく知りませんよ?






 

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