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「#幼馴染」のBL小説を読む
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にゃんにゃんにゃんこ!
猫耳ネタです
半獣パロではありません



















「フラン、ちょっと手伝ってくれない?」

『マーモンせんぱーい?珍しいですねーお手伝いのお願いなんて』 

「ちょっと僕はやりたくないから」

『お金が絡まないことですかー?』

「ううん。Sランク級任務の給料くれるってさ」

『ミーが手伝わないとダメっぽいハードさなんですかー?』

「ううん。フランがやることは簡単」

『???』

「コレ被ってくれればいいだけだよ」


ばしゃーっ!!!


『冷たっ!?ちょ、服濡れるじゃないですかー!』

「やっておいてアレだけど…服より自分の身を心配した方がいいよ」

『はいー?』

「特に貞操とかね…じゃ、僕は遠くからデータ取ってるから。またね」

『待ってくださいー!何ですかそれっ!意味深すぎるー!』


暫くすると頭の上の方とお尻に違和感が…
そこに手をやると、


ふに


『は…?頭に何かある?』


しかも触った感覚だけじゃなく触られた感覚まである。
なんかふわふわした物体…なんだ?
視界の端に緑色のものが映る。
細長くてゆらゆら揺れているそれは…


『し…尻尾…?』


まさか、と思い有幻覚で鏡を作り出して覗くと


『はぁあああああー!?』


猫ミミ尻尾なミーがいた。


『うわぁあああ何コレー!?何浴びせやがったマーモン先輩コノヤロウ!』


すぐさま幻覚でカエルのニット帽を作って被る。
尻尾の方はどうにもならないので腰に巻き付けて(めっちゃ思い通りに動く)上からコートを羽織った。






『マーモン先輩どこだぁああああ!!!』


どかーんばたーん!


『やっべレヴィさんいたんですかー?危ないからドアの前にいちゃだめですよー』

「いや…レヴィが出て行こうとした瞬間にお前が蹴り開けたんだぞぉ…?」

『あ、隊長おはよーございまーす。ところでマーモン先輩見ませんでしたー?』

「レヴィは無視かぁ…見てねぇぞぉ?すげぇ剣幕だったが何があったんだぁ?」

『現在これ以上ないほどの羞恥プレイ中ですー…絶対逃がさねぇ…』

「口調変わってるぞぉ!?」


くっそぉ…できればベル先輩に見つかる前に…!


「羞恥プレイって…何?マーモンと浮気かよフラン」

『ギャー!!!』


お約束ー!

ぎぎぎぎ…の振り返れば会いたいけど今だけは会いたくなかった金色王子様。
ちくしょー面倒な人に見つかったー!


「マーモンにフランに会いに行くと面白れーもんが見れるって聞いたんだけど。まあ聞かなくてもお前んとこ行くけどさ」


おおイケメ…って違ぇ!今は違う!
何言ってくれてんのマーモン先輩!


『どこで!?どこでマーモン先輩に会いました!?ミーはあの人捕獲して鳥籠に監禁してみっちり事情聴取しなきゃならないんですー!』

「なにそれ。緊縛プレイ?」

『緊縛っつーか緊急事態です!』

「ふーん?ってかなんで帽子被ってんだ?室内なのにコートも着てるし」


ギクッ


『ちょ、ちょっと…寒くて…』

「フラン寒がりだっけ?王子があっためてやろっか?」

『遠慮しまーす…』


スタスタ距離を縮めてくる先輩にジリジリ後退するミー。
それにムっとしたのか、先輩は素早い動きでミーを腕の中に閉じこめた。

ちくしょう早い…!ヴァリアークオリティの無駄遣い!


「なーんで俺から逃げんの、フラン?」

『に、げて…ないですよー…』


やばい、なんか尻尾がもぞもぞしだしてる。
静かにしてろと暗に命令するが、意のままだったさっきまでが嘘のように勝手に動く。


「なんか服動いてっけど…?猫でも匿ってんの?」


匿ってるってゆーかミーが猫です。
とか言えねー!
つーかホントに大人しくしろ尻尾ばか!コートから出ちゃ…っ

ぴょこっ


「?なにこれ尻尾?」
『え、や、ちが……ひゃう!』


コートから飛び出た尻尾をむんずと掴まれた。
感覚が繋がっているそれを鷲掴みにされたからとっさに声がでる。

怪訝そうな表情をした先輩にゆっくりとコートと帽子を脱がされるのを、ミーは黙ってされるがままだった。

…そして現れるエメラルドグリーンの猫ミミと尻尾


「…………なにこれ」

『マーモン先輩に変な薬品浴びせられましたー…』


気まずげなフランをよそに、ベルの脳内は大暴走だった。


「(なにこれなにこれなにこれチョーかっっわいいんだけど!流石俺の姫じゃん!サイコー!マーモンマジさんきゅ!後で五円チョコ山ほど買ってやろー!)」

『ちょっと…せんぱーい?先輩もマーモン先輩探すの手伝ってくださいよ…こんなの付いてたらアジト内も歩けないんですからー』


一応幹部候補生なんだから弱みは見られたくない。
ただでさえ幼くて日本人なミーはナメられがちだというのに。


「だよな…」


お、分かってくれたか!
先輩にしては珍し…


「こんなかわいーの他の男に見せたくねー!」


くなかったー!通常運転の先輩だー!
通常通り頭のネジぶっ飛んでる先輩だったー!


『あーもー何でもいいから探してくだ「あ、じゃあ俺の部屋連れてきゃいーんじゃん」


おぃいいいい!!!ちくしょーこいつ役立たねー!

ということでスクアーロ隊長にヘルプを…


「………………」


目 を 逸 ら さ れ た !!


『おいこらー!目ぇそ逸らすなカスザメー!』

「オイコラ、俺以外の男にその格好見せんじゃねぇバカガエル!」

『に゙ゃっ…!?』


お腹に腕がまわったかと思うと身体が浮き上がった。
嫉妬深いとか言うレベルじゃねーよ、この人いつかヤンデレに目覚めるよ!





それでも廊下を歩くうちに俵担ぎから姫抱きに変えてくれる先輩に、ミーの尻尾は左右に揺れるのだ。




…………………………………………
前半終了です。
なんか私の気が済まないので後日また更新します!

あ、マーモンはヴェルデにアルバイト頼まれてた設定です。
何が起こるかもだいたい知ってた…けどお金のために後輩を差し出す守銭奴。





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bkm