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  黄金の瞳に写り込む


さてさて、ボクがよーやく小学生に上がった頃。


施設に同い年の子が来た。


名前は…仁王雅治?

ボクと似たような銀髪のコ。









…いやァ


ぶっちゃけ興味あらへんのやけど。










何でこのコ………




「な、なぁっ!名前なんて言うんじゃ…?」

『……………』

「おれ、仁王雅治っちゅーんじゃ!」

『……………』

「な、仲良うしてほしか…」

『……………』




何故ボクに来たぁぁあああ!?

さっきっからボクの後ろひょこひょこひょこひょこ…


うっといねんほんまに…


『…何でボクなん?他のコなら仲良ぉしてくれるんやない?』

「…おまんがえぇ……髪、一緒だし、言葉似てるし………綺麗だし」


どんどん声が小さくなっていって最後まで聞こえなかった。
興味が薄いため聞こえていても聞いていたか分からない。

まぁ確かに銀髪はお揃い、方言は…こいつ色々混ざっとるけどまぁ標準語じゃないんはボクも同じやし。





ガキに付き合う暇あらへんねや…って、まあ特に忙しいわけでもないけど

ちゅーかあれや、あれ。もー面倒くさくて敵わん。

百何年生きとるボクにとっちゃ5歳児なんてガキどころか赤ん坊や。




『メンド…』

「め、迷惑かけんから…」

『う〜〜〜〜んんん…』



あーもう…ちょろちょろちっこいの見とると乱菊の小さい頃思い出すんや…

一番幸せだった、あの頃を。

かといって縋るような眼差しを受けて平気な顔できるほどボクの心も鬼やない。

ちゅーか元々子どもとか年下とかには弱いねんボク。

しゃあないなァ…



「なぁ…名前は…?」

『…市丸銀露や。好きに呼びぃ、雅治。』

「!!!おん!」




…あれ、こいつ案外可愛え。

なんや犬っぽい。

でもぶっちゃけボクは犬猫よりも蛇派や。あ、どーでもええなこれは。



「銀露ちゃんでえぇ?女の子じゃろ?」

『えぇよ?あーでも女っぽいん似合わんし、言われんのも嫌やからあんま言わんでな』

「わ、わかった!」


尻尾見えるぅーほんま犬かこいつ。

一見猫っぽいんやけどな。


取りあえず頭なでてやった。


ものすごい喜ばれた。







黄金の瞳に写り込んで
(銀露ちゃん!銀露ちゃん!)
(あんまり纏わりつかんでくれへん…?)

 

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