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「#幼馴染」のBL小説を読む
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  カイトとネフェルピトー♀


カイト生存ルート
ネフェルピトー女性説を採用
ネフェルピトーの念を少し捏造






初めて会った、ぼくを楽しませてくれた玩具。
一度遊んだだけで壊れてしまうなんてつまらない。もっといっぱい遊びたい。

もちろん、ぼくが飽きるまでの話だけどにゃ。



直す能力にすればいい。簡単に言ったものの、ネフェルピトーの持つ破格の才能でも容易にできることではない。

「なーおるっかにゃーん」

ぐちゅ、ぐちゃ、と腐った果実を握りつぶすような音が響く。
とりあえず念で出した黒く細い棒を使って物言わぬ死体を弄りまわしてみた。

「うーん…こっちを縫ってー。この骨とあの骨がくっつく…にゃ?あーもうめんどくさーい!」

でもぼく、まだ君の名前も知らないしにゃあ。と口を尖らせる。
玩具なんだから最後には壊れちゃってもいいけど名前くらいは覚えてあげててもいい。そう思いながら。

しばらくして次の手に詰まったネフェルピトーは、練習しないから上手くならないんだ!と思い至って側に転がっているハズレの死体たちで実験を始めた。試行錯誤を重ねていくつもの肉塊や不気味なちぐはぐ人形を作り出しながら一つ目の発が完成した。

玩具修理者(ドクターブライス)

あらゆる生き物を修復し、そのまま自由の身にすることも完全な操り人形にしてしまうことも思いのままの強力な念だ。

「まずは君を"直して"あげるにゃー!」

だから、起きたらまたぼくと遊んでね!と無邪気に笑う彼女はどこまでも残酷だった。


「う……っ」

俺は、どうなった?
ゴンとキルアを逃がして猫型の"蟻"と戦闘になり…そして、

死んだはずでは?

「あっ起きた起きた!やったー!成功したにゃー!」
「お前は…っ」
「まだ体は神経繋げてないから動けないにゃ。今、君にできることはぼくとお話することだけ」
「なんだと?」

首しか動かないカイトは、それでも強く睨みつけて殺気を飛ばす。
それをものともしないネフェルピトーは嬉嬉として経緯を話した。

「ぼくねー、君が死んじゃってもったいないなって思ったにゃん。あんなに楽しかったのに一回で終わりなんてつまんない!だから直せばいーっぱい遊べるかにゃーって!」

念を失ったままのカイトには、ネフェルピトーの隣に浮かぶ毒々しい人形は見えなかった。
しかし、自分の今の状態を作り出したのがネフェルピトーの念であることは推察できる。

「色々試してみたんだけど、完全に死んじゃったヒトを直す場合だと念まではなかなか復活しないみたいにゃ。だからしばらくはぼくのお人形さんになっててね!」

死よりも恐ろしい事態になった。
カイトは舌を噛み切るべきかと思ったが、ボロ雑巾のようになっていた身体を治せる念ならばまたすぐに生き返らせられてしまうに違いない。
八方塞がりだ。

「ぼくはネフェルピトー。君の名前、なんてゆーの?」
「お前に話すことは一つもない!」
「ちぇっケチ!」

そう言いながらもネフェルピトーの口元は緩んでいた。
実験の成果が得られたからではない。強力な発を完成させられたからでもない。


それは、まだ気づかない彼女の中に残された"ヒト"の片鱗だった。


…………………………………………
こうしてネフェルピトーとカイトの奇妙な生活が始まる。

あらすじとしては、
ピトーがカイトに構う

カイト面倒になって構ってやる

ピトーさらに懐く

カイトだんだん絆される
こんな感じで監禁してる側とされてる側が仲良くなっちゃう話が書きたい。
最終的にカイトはゴンに救出されてしまい、その際ピトーは死ぬ。

蟻じゃなかったら出会えなかった。
蟻じゃなかったら共に生きられた。

そんな報われない恋のお話。一応救済ルートもある。
じつはトリップしてきた人間で、平和に暮らしていたらネフェルピトーとして生まれ変わってしまった。人間だった頃の記憶は、ない。
でも思い出してしまったら罪悪感で死にそうになるんだろうな


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