うたぷり | ナノ










蘭丸さんは、酷いです。

私が蘭丸さんを好きなのを分かって、私に格好いいところを見せ付けてくるのです。
気のせい、では絶対ありません。
だってそうしてから目が合うと必ずニヤついて私を見るんです。
その時の私は真っ赤です。そんな私の反応を見て楽しんでいるのです、きっと。
…あの蘭丸さんが、なんの為に…かは分かりません。
…なんだかもやもやします。
そんな気持ちを抱えながら、また蘭丸さんと同じ現場。
どうやら、蘭丸さんと女性を絡ませる時は私を重宝しているようです。何故なら、私がよく一緒にいるから。


「おはようございます」


まずは笑顔で挨拶します。これ位は基本ですね!
聞いた話によると、収録の開始時間が遅れている、と言うことでした。あ、ちなみに今日はCMの収録です。
仕方ない、待つしかありません…
そうして私は蘭丸さんのところに寄っていった。


「蘭丸さん、おはようございます」


私のその言葉に蘭丸さんはこちらを向く。
ぐっ…今日も格好いいです…!
どきどきする心臓をなんとか抑える。蘭丸さんはあぁ、と相槌を打ってくれた。


「今日もよろしくお願いします」
「あぁ、…相変わらず敬語なんだな」
「へ、あぁ、癖なんです…気にせず、あ!決して蘭丸さんが嫌いとかそういうわけではないんですっ」
「は、知ってる」


心臓が大いに跳ね上がりました。
ほら、分かってまた言って口角を上げています。
…私の顔は、多分真っ赤です。


「あ、あぁちが、好きって訳でも、」
「嘘だろ」
「わ、私はアイドルですから!」
「だからなんだってんだよ」
「…だから……」


恋することは、許されません
その言葉はチクリと痛む心臓を抑えるのと共に、口から出ることはありませんでした。
私自身許されたいと思っているから、です。


「…それは、お分かりの通り、です」
「ハッ、わかんねぇな」
「…?」
「リアは俺が好き、だろ?」
「!…う、」


そりゃあもう大好きです。
思わず口から飛び出そうになるくらい、今のは恋心に張り手を食らわせました。
…蘭丸さんは、私に何を言わせたいのでしょうか。


「ほら、教えろよ」
「………そうです、好きですがなにか」
「それ好きって言う時の声じゃねぇだろ…」
「蘭丸さんが悪いんですっ、ん、むぅ!?」


急に息が苦しくなりました。
見開いた私の目には、蘭丸さんの銀髪と、それと同じ色の睫毛がアップで映ります。
これ、は


「っはぁ!ら、んまるさ、」
「んだよ、バレてぇのか声抑えろ」
「っ!」
「…好きだぜ」
「なっ!?ちょっここを何処だと…!」
「何処だろうと関係ねぇよ、…前から好きだった」


ま、待ってくださいよ、
こんなの、


「狡いじゃないですかぁ…!」
「なんとでも言いやがれ」


蘭丸さんは、またニヤリと笑いました。





恋ごころに100のダメージ!





残りヒットポイントは、また君に削って欲しい






蘭丸さんんんんんんん((
アニメ始まったのでね!リアタイで見て発狂しました←
そんなわけでさらっとクオリティの駄文です、すみません。

題名は「確かに恋だった」さまから頂きました。










prev next