チュンチュンと遠くの方で鳥の鳴き声が聞こえる





『……ん…??』



目を開けると何だかボーッとする


もしかして寝てた??

太陽がさっきよりも傾いた所にある


『どんだけ寝るんだ私は』



電車の中でも散々寝てたと言うのに
考え事をしてる間にまた寝てしまったらしい



「あァ、良く眠ってたぜ??でけェ口開けてな」



『えっ!?嘘恥ずかしッ!!ちょッ、起こして下さいよ!!』





もしかして電車の中でも大口開けてたの??

だから駅出た時に駅員さん笑ってたの!?



「そりゃァ悪かったな」

『全くです…よ……??』






……アレ??


私1人で居たはずなのにさっきから誰と話してんだ??






もしかしてアレ??幻聴??
1人が寂しくなったから私の中の別の人とお喋りみたいな??






「オイ、」



また聞こえた!?



痛ッ!!
私めっちゃ痛い子じゃん!!
どんだけ寂しいんだよ…え??私寂しいの??


何か良く分かんなくなって来た


沖田さん達居なくて良かったァ〜逆に。

絶対に馬鹿にされる









バシンッ!!



『痛ァ〜!?…え??何??ナニゴト!?』


ひとまず落ち着こうとしたら頭を叩かれた
幻聴に叩かれたの??



「テメェ、俺をシカトするたァ良い度胸してんじゃねェか」




後ろの方から声が聞こえて
振り返るとそこには男の人が座っていた




『!!…ビックリしたァ〜』



驚かさないで下さい

と言って男の人を見た






…誰だコノ人??

見たこと無い人で片目に包帯を巻き付けてる




『目、大丈夫ですか??怪我してますよ』




自分の目を指差して教えてたあげた

目に包帯してるなら取り敢えず病院に行ったんだろうけども


突然だったからつい思った事を口走ってしまった





案の定、男の人も「は??いきなり何言ってんだコイツ」みたいな目でこっち見てる




…実際は言われてませんよ??
私の予想です








「…古傷だ。心配ねェ」



包帯に触れながら淡々とした答えが返って来た




『あ、…そうですか』











「こんな何もねェ所で何やってんだ??」



何も無い所って…
この人こそ何してるんだろう




『別に、ちょっとした散歩です。お兄さんは??』


どう見てもここの人だとは思えない
見た目もだけど、雰囲気が…オーラが違う


この人にはこう…もっと色気のある所が似合うと思う
だって見た目も喋り方も何かエロいもん




「俺ァちと人に会いにな」



『へー、会えたんですか??』



「あァ、無事にな」











『お兄さん何してる人何ですか??』


人に会いに来たって言ってるけども
今日は水曜日



普通の人は仕事中だと思うけどな



「…クックッ…興味有るなら付いて来てみるかァ??」




そう言ってコチラを見つめるお兄さん






『…知らない人には付いて行くなってゴリラに言われてるんで』




「クックック、そりゃァ残念だ」




何なんだコノ人は??
何考えてるか全然分からん







空を見上げると日は傾き始めていて
オレンジ色が見え隠れしてきた



『じゃあ私そろそろ帰るんで』



よいしょっと立ち上がって来た道を戻って行く



「あァ、じゃァな」



お兄さんはまだ帰らないのか
その場所から動こうとしなかった



『さようなら、お兄さん』



なんでだろう…

あの人にはまたどこかで会う気がする








「…またな、月城咲夜。」




(晋助、刀も持たずどこに行っておったで御座るか??)


(ちょっとな…)



ーー動き出すには、まだ早い


******

高杉さん登〜場(・∀・)!!

ヒロインちゃんとずっと前から
絡ませてみたくてやっと書けました(*^^*)
もう少ししたら
高杉さんやら色々出して行きたいです(^^)


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