凍結小説 | ナノ

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里奈Side〜

ガチャ…

里「あ…れ?なんか心なしか綺麗になってる?」

捨て忘れてたペットボトルも。
ゴミ箱に入らなかったちり紙のゴミも。

綺麗になくなっていた。


机の上に紙切れがおいてあった。

里「…?《ゴミくらいちゃんと捨てれよ。カビとか生えたら体に悪いからな。―勉強も程々にしろよ?(笑)》…」

里奈はこの世界に来る前から親に言われ勉強していたので、ついクセで勉強をしてしまうのだ。

里「…バカだよ…雪華は…うちも…バカだけどね。」

じわり、目頭が熱くなる。
以前、雪華に『俺が死んだら泣く?』と冗談で聞かれた事があった。

その時は美咲と一緒に、泣かないと思う、と答えた。


実際今雪華が死ぬかも知れない、そう思ったら、胸の奥から、熱いものが込み上げてきた。

実際強がってみただけだった。
まさか、身を持って実感されるとは思っても居なかった




里「死んだら…赦さないから…ッ」


その言葉を合図に、里奈の銀眼から涙がこぼれ落ちた。


その涙は、紫色の結晶となっていた―

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テーマ「人外ファンタジー」
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