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「御神体ぃ?」


藤本はタバコを更かしながら部下の一人に問いかけた。


「はい!!神社の巫女が、九州の海に御神体があるのでそれを引き上げろ、と申しておりました!」



神社の巫女、ねぇ?



藤本は面倒臭さから頭をぼりぼりとかいた。



神社の巫女は予言をするものがいるが…


時偶、おかしなことを言い出すときがあるのだ。


調査を行なっても何も出てこないときも頻繁にある。


だからといって何もしないわけにはいかない。


「今回は何人予言している?」


予言できる巫女は限られているが、予言をした人数でだいたい信憑性が変わってくる。


「はい、今回は12人です!」


「12!?」


巫女全員じゃねえか、と藤本はタバコを灰皿に押し付ける。



「ハァ…じゃあ行くか。」



藤本は心底めんどくさそうに任務の地へと向かった。



「九州、か…」


藤本はふと先日のメフィストの話を思い出した。






だがすぐにそれを頭から振り払い、任務のことを考えた。



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