「『え……』」
私とチャールズは2人して驚いた声を上げた。
私が妊娠……?チャールズの子を……。
「気づかれませんでしたか?……まぁ、珍しいことではないですよ。検査の結果、お腹の赤ちゃんは健康です。恐らく妊娠2ヵ月というところでしょう」
信じられない……と思いながらも、
よくよく考えてみると全く心当たりがなかった訳ではない。
私はまだ膨らんでいないお腹に思わず手をおいた。
「今のところ異常はみられませんが、絶対、安静にしておいてくださいね。
貴女の身体はもう貴女だけのものではないのですから」
そういうと、医者は自身の白いものが混じった髭に触れながら、部屋をあとにした。
「う、うそ……。
チャールズ!聞いた!?私たちに赤ちゃんができたのよ!」
医者の言葉に感極まって思わずチャールズの方を振り向いた。
信じられない……
私たちに赤ちゃんができるなんて……
けれど、そんな私とは対照的に彼は神妙な面持ちだった。
「どうしたのチャールズ……?
嬉しく、ないの?」
← →
ページ数[2/3]
総数[67/80]