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ガチャ『名前ー?…って、うわっ!
真っ暗じゃん!』
メイドが部屋を出ていってから何時間経ったのか、私にはわからない。
気付けば部屋は真っ暗で、チャールズが帰ってくる時間にまでなっていた。
それほど長い時間、
私はその場で項垂れていた。
『明かりくらいつけなよ』
いつもなら、おかえりなさいって笑顔で広間まで出迎えるのに
帰っても部屋から出てこない私を不審に思い、様子を見にきたらしいチャールズ。
『………、何かあった?』
何も答えない私に痺れを切らし、チャールズは顔を覗き込んでくる。
彼の大きな瞳と視線がぶつかる。
「あの日…サラの、スチュアート公爵が殺された晩 貴方どこにいたの?」
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