「……え?」








突然の言葉に唖然となる。









チャールズが帰ってきて、最初の夜。



夫婦だから寝室が同じな為同じベッドで寝るのは仕方がないけれど、初夜で拒んでしまった身としては物凄く気まずかった。









それに今夜こそは前の続きになってしまうのだろうか……と思うと不安でたまらなかった。











『ボクだって疲れてるし、

無理矢理するのは趣味じゃないしね』







へらっと笑うチャールズを見ると肩の力がふっと抜けた。









緊張していただけに、不完全燃焼なモヤモヤした気持ちが押さえ切れず、小さく悪態をついた。











「初夜の時は無理矢理おそってきたクセに……」



『アレは君をからかおうと思って……ま、名前がしてほしいっていうんなら話は別だけど?』











妖艶な瞳に悪戯っぽく笑うチャールズの言葉に、私の頬はみるみる紅潮していった。
















「そんなこと言うわけないでしょおぉ!?」


『ジョーダン冗談』







あははと笑う彼に枕を投げると、それを軽々と避けるチャールズ。




















(あ、なんだ。普通に話せてるじゃん……)

















第一印象はお互い最悪で、最初はピリピリしてて顔を合わせるのもイヤだったけど……








チャールズがいないとなんだか無性に寂しかった。














そして今はこうして2人で笑い合ってる。








色っぽい関係はないものの、

私たち夫婦にとって大きな進歩だった。














『はぁ、もう寝よ。明日も早いし』








戯れ合いに飽きると、チャールズは枕に身を沈めた。









「そうね、おやすみなさい」















明かりを消してチャールズと同じ布団に潜り込むと、すぐに彼の寝息が聞こえてきた。











チャールズは私に背を向けて、その細い肩を規則的に揺らしていた。















(すぐ眠ってしまうくらい

疲れてたんだ……)

















嫌と言えば、チャールズは何もしなかった。



私の気持ちも考えてくれているんだと思ったらそれはすごく嬉しいことだ。









少しづつだけど、この隔たりも縮まっていってる。









「華麗な夜に包まれて」
続く??



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