…
「う、う〜ん……」
(やばい、飲み過ぎたかも……)
ワインの飲み過ぎのせいで体中が火照り、頭がクラクラする。
視界もぼやけて、気が付いたらエリザベスもいなくなっていた。
フラフラしながら、広間の隅を歩いていると、誰かに腕をつかまれた。
『何してんの』
「ぐ……レイ伯爵?」
グレイ伯爵は呆れたように私を見つめると、私を引っ張って広間を抜け出した。
「グレイ伯爵?……いいんですか、式を抜け出して」
『構わないよ。式って言うより、二次会みたいなもんだし。
それより君、酔ってるんでしょ?
部屋に戻ってないと変なのに絡まれちゃうよ』
グレイ伯爵は振り向かずに答えた。
(なんだこの人、意外と優しいところがあるんだ)
そう思っていると、着いた場所は明らかに私の部屋ではない。
「あの……グレイ伯爵。ここ、どこですか?」
酔いで回らない頭で尋ねると、彼は慣れた手つきで扉を開けた。
『ボクの寝室』
「えっ!?」
その一言で私の酔いは一気に醒めた。
「最悪な結婚式」
続く??
--------アトガキ---------
よく考えたらグレイ伯爵よりリジーの方が爵位が上なんですよね!!
そう思ったら出したくなったミッドフォード家。
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