「はぁぁっ、ぁあ……坊っ、ちゃん」





押し寄せる快感の波に耐えながら、私は夢中でシーツを掴む。







坊っちゃんがボタンを外してバサリとシャツを脱ぐと、そこに顕れたのは華奢だけど逞しい男の人の肉体だった。















(不思議……ずっと坊っちゃんを見てきたのに、艶やかに笑う彼は まるで私の知らない人のようだ)












坊っちゃんの指はだんだん下に伸びていき、陰部を弄び始めた。







「やっ、そこ……ッぁあん」









部屋には自分の喘ぎ声だけが響いた。


坊っちゃんに指でナカを掻き回されていくうちに最後の理性も取り払われた。










「はぁん、坊っちゃん……もっと、もっとシて下さい」







その言葉を待っていたかのように、
彼は指を抜いて囁くように言った。








『もっとして欲しかったら、名前で呼んでよ……名前』









妖艶に囁かれ、濃厚な愛撫を続けられると私のオンナが疼いて、理性はついに壊された。







坊ちゃんの首に腕を回して必死に彼を求めた。










「ちょうだい……チャールズ、チャールズが欲しい」






媚びるように漏れた声




理性なんて欠片もない……








もう彼の乳母(ナニー)ではなく、ただただ彼を求める女に成り下がってしまった。











『上出来』






そんな私を嘲笑するように微笑むと、彼は深い口付けを交わし私のナカに入り込んできた。








「あぁ……っ」






『……っ名前のナカ、結構きつっ』







舌を絡めながら、ゆっくり繋がっていく身体。










彼を最奥まで誘うように、私は腰を必死にゆらゆらと揺らしていた。



チャールズは、私の腰を掴むと下から突き上げるように力強く打ち付けた。






「あッ、ぁああッ…!んあんっ」





『やっとボクのモノになったくれたね、名前』









チャールズは満足そうに微笑むと繋がったまま私にキスを落とした。







「んっ、ふっ好……ッきチャールずっ」






『ボクも名前が好きだよ』







唇の端からはどちらのものか分からぬ液が零れる。






彼の下で、嫌という程女であることを実感させられ……私の知っている坊っちゃんはもういなくて、彼はチャールズ・グレイという一人の男だということを思い知らされた。







結局、一晩中 チャールズに啼かされ続けていた。













***












ことが終わると、シーツの中から私はチャールズを睨んだ。










『なにさ?』


「あ、あんなことして……年上をからかうのもいい加減にしてください……っ!」








(結局 私はチャールズにからかわれたのだ)












捌け口にできる手短な女として……







でなければ、彼がこんな年増女を相手にする筈がない。









『ハァ?』







私の考えとは裏腹に、彼は素っ頓狂な声をあげた。










『もしかして、名前はボクが遊んだと思ってる?』






ずいと顔を近付けられると思わず口籠もってしまう。

坊っちゃんが今までとは違って見えてくる。








『ま……いいけどね。

ボクがどれだけ名前のことを想っていたか……さっきよりも激しく身体で教えてあげるから』






「なっ……!?」













そう言って悪戯っぽく笑う彼に翻弄され、少しずつ男として彼を意識始めだしたのは言うまでもない。



















「懇願」
end.




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彼も坊っちゃんなんて呼ばれてた時期があったのかな、なんて思って生まれた夢であります。



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