私、春野サクラは親友であるナナシの観察日記をこっそりつけている。
なんだか今日は眠くならないから、就寝前に布団に寝転がりながら今までにつけた日記を読む。
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○月×日
今日は雨が降っている。
ピンクの傘を差して水溜まりではしゃいでいるナナシは今日も可愛い。
「えいっ」声を出して水溜まりを踏みつけ水を跳ねさせていた。
傘を差してる意味がない気がするけど、そこがナナシの可愛い所。
うん、今日も満足だ。
○月□日
昨日降っていた雨も止み、今日は可愛い私のナナシとサスケ君、この日記に書く必要もないであろう班の男二人と任務。
金髪と銀髪は相変わらずウザかったものの、ナナシとサスケ君のツーショットが見れたので大満足。
好きな人二人がいっぺんに見られるなんてなんて素晴らしいんだろう!
○月☆日
サスケ君が突然里を抜けた…。
私とナナシはサスケ君を引き留めようとサスケ君が居なくなってすぐに追い掛けた。
そこで私は大収穫。
辛そうに歪んだ顔でナナシを見つめるサスケ君。そして涙を流しながらサスケ君に抱きつくナナシ。
まるでドラマのような雰囲気に、不謹慎ながらニヤけてしまった。危ない危ない…。
結局サスケ君は里を抜けてしまったものの、私の目はしっかりとあの光景を焼き付けていたので、まあいいと思う。
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「ふふっ、やっぱりサスケ君とナナシよね」
私は夜が深くなっていく中、ニヤける顔を押し殺して眠りについた。
サクラの観察日記