雨が降り、イタチ兄さんが使った天照が森を包み込む。
私はただ…兄さんの亡骸を見つめる。
雨は私の全身を流れていき、まるで洗われているような錯覚に陥る。
『このまま、何もかも汚いものが流されればいいのにっ……』
…そうすれば……兄さんだって。
きっと……こんな苦しい思いをして来る事はなかった…。
全ては、全ての元凶は……木の葉。
本当は今すぐにでも木の葉を潰したいっ。
でも、それは…兄さんのやって来た事を無駄にすると言う事。
だから私は……
サスケ…あんたを止めるよ……
どうか…安らかに眠って…兄さん
(ナナシ……愛している…いつまでも)
『っ私もだよ、兄さん…』
兄さんの冷たくなった頬に口づけを落とす。
…兄さん。兄さんは、私の…サスケの……うちは一族の誇りです。
死と引き換えの誇り