ちく、たく。
ちく、たく。
いつもは、あんまり気にしない時計の音が、とても大きく感じる。
7月19日、午後11時59分47秒。
ちく、たく。
12時まであと、
10
9
8
7
6
5
5秒前に、私は携帯の通話ボタンを押した。
プルルル、
3
2
1
「なんやねん、こんな遅くに」
12時ジャスト。
耳元に、そんな不機嫌そうな声が聞こえた。
「ひ、ひ、光!!た、誕生日おめでとう!!」
「…お前、それ言うためにこんな時間に電話したん?迷惑やわ…」
「なんなん!?彼女が、一番におめでとう言いたくて電話したのに!ほんまひどいわ!」
こんなこと言っているけど、本当は知っている。
光は、ただ照れているだけだっていうことを。
現にほんのわずかだが、声がいつもと違う。(いい意味でな!)
「別にしてくれって言うてないし」
「もう、ほんま生意気やな!…まあええわ。明日、学校にプレゼント持ってくからな」
ため息を小さくついてそう言えば
「……おおきに」
という嬉しそうな声と共にかえってきた。
ハッピーバーステー、光。
これからも、よろしくね。
何年も、何年も。
*
ハピバ!財前くん!!…口調がつかめておりません
…あした、善哉つくろうかしら((