「どうしよかな……んー…ここらへんにジローくんの知り合い、いる?」
そう尋ねると、えるるはふるふると首を横に振った。
「うーん…どうしようなあ…とりあえず、近くの街まで行こうか……街、どっち?」
そう言うと、こっち、と右の方を指差した。
「そっか!よし、しい!でてきて!」
ボールからしぃを出すと、やる気満々だった。
「うん、ごめんね。バトルじゃないんだ。しぃの背中にのせてほしいんだ」
そういえば、ぱあっと明るくなるしぃ。
そしてこっちに背中を向けた。
「うん、しぃ。私じゃないの。そこで寝てる子」
そういえばがっくりとするしぃ。
ごめんね。
「えるる、あなたも乗る?」
そう尋ねるとこれでもかってぐらいにブンブンと首を振った。
まあ、無理もないかもしれないな…。
見た目が見た目だし…(私も最初は進化して怖かった)
それに相性的にも苦手だろうし…
「…おいで、」
そう言うとめをまるくさせるえるる。
「そんな驚かなくても…あなた、飛んじゃうでしょ?ほらっ」
そう言って抱き上げると
重かった。
あれ、モシ(一番最初)より重いや…
「や、やっぱ手をつなごっか」
「?」
……とにかく、えるると、いじけているしぃと、絶賛爆睡中のジローくんと一緒に、街へと向かうのだった。
*
最初えるるを抱かそうかと思ったけど一応と思ってクラスのポケモン仲間の男子に聞いたら、
「身長的にも、体重的にも無理だろ」
と即答されました。
くっ……6.6キロ…
そしてかなり照れ屋なえるるです。