「…ありがとうございました」
そう言って頭を大きく下げる。
試合の結果は完敗だった。
強い。
手塚さんは、本当に強い。
私は手塚さんに背を向け、ジムの外へと足を進めていった。
*
「ハユリ」
佐伯と別れたあと俺はセイガクシティに向かった。
そこにつくと、
「ハユリ…?」
「せ、いいち…」
暗い表情をしたハユリが立っていた。
「……完敗だった」
悔しそうに顔を歪ませるハユリは腰につけているモンスターボールを手に取りギュッと握った。
「私がもっとうまく戦えたらモシを傷つけることはなかったっ…!」
「………ハユリ、君はここで諦めるのかい?」
そう尋ねるとハユリはこれでもかっていうくらい首を振った。
「やだ…!!それだけはいやだ。また挑戦するよ。でもパーティどうしよう…今の手持ちはモシとしぃだけ…」
うーんと考えこむハユリ。
そんなハユリに俺は思わず微笑む。
その時だった。
どん、と足に何かが当たる感覚がする。
シェイミがぶつかったのだろうと思い、思いっきり睨んでそいつを見ると、
「…イーブイ?」
目をキラキラさせて俺とハユリを交互にみるイーブイがいた。
*
このイーブィ、かなりの特殊設定が入るので、苦手な方は注意です。