「…ありがとうございました」

そう言って頭を大きく下げる。

試合の結果は完敗だった。
強い。

手塚さんは、本当に強い。

私は手塚さんに背を向け、ジムの外へと足を進めていった。



「ハユリ」

佐伯と別れたあと俺はセイガクシティに向かった。
そこにつくと、

「ハユリ…?」

「せ、いいち…」

暗い表情をしたハユリが立っていた。

「……完敗だった」

悔しそうに顔を歪ませるハユリは腰につけているモンスターボールを手に取りギュッと握った。

「私がもっとうまく戦えたらモシを傷つけることはなかったっ…!」

「………ハユリ、君はここで諦めるのかい?」

そう尋ねるとハユリはこれでもかっていうくらい首を振った。

「やだ…!!それだけはいやだ。また挑戦するよ。でもパーティどうしよう…今の手持ちはモシとしぃだけ…」

うーんと考えこむハユリ。
そんなハユリに俺は思わず微笑む。

その時だった。
どん、と足に何かが当たる感覚がする。
シェイミがぶつかったのだろうと思い、思いっきり睨んでそいつを見ると、

「…イーブイ?」

目をキラキラさせて俺とハユリを交互にみるイーブイがいた。





このイーブィ、かなりの特殊設定が入るので、苦手な方は注意です。







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